![]() |
「off white」村上桃子 |
写真をはじめ、様々なスタイルのアート作品を制作している、
駒沢大学写真美術部。
今回のテーマは「デートしようよ。」
雑誌POPEYE(ポパイ)の最新号が
「もっとデートをしよう。そして彼女を笑顔にしよう。」
ってテーマでした、ってのは別のお話だけど。
この季節にタイムリーな写真展である。
女性のポートレートに「デート」という言葉はぴったりだと思う。
白いマフラー、セーター。
写る被写体とカメラマンとの関係性、
彼氏、彼女と彼らの居場所。
色んな角度から、色んな理由から、
寒い季節の中に隠れた光景を見つけ出した、写真で。
「幸福論」 小笠原 実紅
暖房がしっかりきいたカフェ/レストランで談笑する彼女。
長い髪、白いセーター、下がりがちなまぶた。
寒い季節の中に置かれるからこそ、
愛おしさが増してゆく。
「"かわいい"のすべて」 栗原 草太
「カワイイは作れる」
この言葉を聞いたときは衝撃を受け、同時になるほどと思ったものです。
かわいい、とはなんぞや。
私が思うかわいさとは、大事に大事に宝箱の奥底にしまうものではなく、
ほどよく外に取り出して、時には汚れたり、傷付いたりしても良いし、
それら全てをひっくるめて、愛おしいと思うものだと。
だから時にはありきたりに見えるし、
そのありきたりを大切にすることが、
「かわいい」という評価を尊ぶことに繋がると思う。
「誘惑」 青戸 由美佳
タイトルと被写体を見て脳内に流れたBGMは、
GLAY の 誘惑 でした。
是非、この曲をBGMに作品/記事を鑑賞して頂きたい。
彼ら、猫たちは人間を誘惑させることで、
うまーく餌を獲得したり、なでてもらったり、
得を得るはずなのだ。
しかし、媚びた結果ではない。
彼らの魅力が、結果、そうさせただけなのだと。
朱崇文
夏の制服の眩しさ、白いブラウス、シャツの清潔さ。
そこにはいつだって青春が漂っている。
制服デートである。
コスプレすれば、今でもできるけど、
学生時代にしか体験できず、
その本当のドキドキはその時代にしか味わえない。
どうぞ、そのお相手の気持ちを味わってみてください。
「可愛い君」 永久保 里沙
どんなときにも、笑顔を見せるモデルだなぁと思う。
ご本人は「笑っている」なんて意識は無いかもしれない。
それくらい、笑顔が日常にあるんだと思う。
但し、カメラを向けられることに慣れてはおらず、
そのウブな加減が、また、良い。
会場にはまだまだ、鑑賞者の心に、
白いタートルネックを着せて、
その上マフラーでぐるぐる巻きにするくらいの、
あたたかい写真が沢山ある。
駒沢大学写真美術部 『デートしようよ展』
会期:2015.12.11 - 2015.12.13
EAST : 201 SPACE