- 突然、愛を撮りたくなりました。
2本の36枚撮りのフィルムから選ばれた
8枚の写真作品。
あむ 『黙秘する恋人達へ』
テーマは、愛の形。
WEST : 1-G にて開催中
「恋愛は自由だ」
とはよく言ったもので、
どんな形であれ
それが互いに成立していれば それでいい。
そんな言葉が展示会場の入口、冒頭に添えられている。
展示会のDMにも使用された作品、
大量の砂糖がまぶされたドーナツ。
束縛するのは、強固な金具と柔な毛糸。
ちょっと力を加えて引いてみれば、
生地に食い込み、やがて裂ける。
その金具や紐は誰の例えか、
他者かもしれないし、自分自身かもしれない。
甘美な魅力と期待に背かれたときの痛みを表現するにあたり、
果物は最適なモチーフだと思う。
成長/変化の段階があるし、
何時かは腐り、死に絶える。
そして水分を含む、ここも重要だと思う。
鮮度がある。
「 女子力スタンガン 」
ピンクで揃えたオブジェ達を
全員 残らず 打ち砕く
「 ライバル心 女の子の中身 」
「 インスタントリズム 」
七色に光る音符のダンスは
瞬間でしか刻めないという
あの日から
一度も鳴り止まない音楽を。
「 初恋 告白の時 」
インクの染み込みが形作った譜面を、
光が瞬間的に上書きする。
音符の色が違うからって、指定は変わらないけど、
想いは確かに込められている。
「恋愛は自由だ」
とはよく言ったもので、
どんな形であれ
それが互いに成立していれば それでいい。
このキャプションの最後には、こう綴られている。
恋愛は自由だ。
自由がゆえに、いくらでも どこまでも、落ちていく。
それが、
どんな愛の形であっても。
純粋かつ、独善的、楽しくもあり哀しくもある、
一筋縄ではいかない、恋愛の形を、
写真を通じてご堪能下さい。
あむ 『黙秘する恋人達へ』
会期:2015.5.4 - 2015.5.10