ハザードシンボルがプリントされたマスクをかぶって
さながらプロレスラーの彼は、
海辺であいつをやっつける、
出た、ナイフだ。
佐野恵一さんのイラストレーション作品が
これでもかと壁に貼り付けになった個展、開催中!!
スペースに入って一番最初に目についたのは彼。
ここでは彼のことを「A」と呼ぶ。
某アメリカを思い出させるAは、
もちろん、某アメリカでは、ない。
写真でもお分かりの通り、
制御が追いつかない作品が壁を占めているのだ。
彼が脂汗をかく理由も容易に想像がつくし、
同情さえする。
もうおわかりでしょう。
恐ろしい数の作品が来場者を四方から出迎えてくれる。
なんてハッピーな展示。
視線を少しずらしただけで、
また違う刺激的な作品と出会える。
かわいいウロボロスである。
皆が同じ方向を向き、
くわえ、くわえられの関係性の中に居る。
地平線の向こうまで同じ光景が続き、
最後は地球を一周するのだ。
たぶん。
でもでもでも!
絵柄にだまされちゃいけません。
その駆け抜ける作品たちの全ては、
とても丁寧に描かれているのだ。
一つの作品として完成/定着させることを意識し
一枚一枚、向かい合って完成させた結果である。
ほんのちょっといらっとするかもしれない
(※私はしなかった)
もし、彼らと一緒に生活することが叶うなら
かわいいウロボロスと一緒に過ごしてみたいな。
頭をからっぽにしてご覧になって。
目が離せない作品を見つけたら、
是非、佐野さんに伝えてみよう。
その為に見に来て欲しい。
いやぁ、とても良い。
2014/7/7までの公開
(ぱんだ)