明日から始まる企画展「食」展に先駆け、
EASTアートピースでは五月雨 薫さんによる
『The Dirty Kitchen.-汚れた台所-』が始まりました。
五月雨 薫さんは岡山県在住アーティスト。
今回は遠路はるばる岡山県からの参加です。
左【咀嚼】右【DIrty kitchen】
骸骨が描かれた左の作品【咀嚼】
骸骨の周りは歯で飾られています。
口には先端に赤色が付いた筆と鉛筆をくわえ、
頭には滴るようなハートの形。
口先にくわえた筆で描いたのでしょうか。
温かいイメージを持つハート形をしていながらも、
頭部を滴る姿は冷たい血を連想させ、
鑑賞者の心を揺する作品です。
緑色の皮膚をした少女が描かれた右の作品【Dirty kitchen】
ブロンドヘアーに赤い水玉リボン。
一見ポップに見えるこちらの作品ですが、
細部に注目してみると、どうもそうではないようです。
「No more pain any more」
(これ以上痛みはいらない)
悲しみを感じるそんな言葉と共に、
縫製跡が痛々しい血の滴る少女の首からは白い骨が覗き、
これまた縫製跡の残る心臓型のペンダントからも
血のような赤い液体がポタポタと落ちており、
残虐性さえ感じられます。
一方、少女の表情はというと
口角が上がり、とても悲しい表情とは言えません。
むしろ余裕さえも感じられる表情です。
一体何が少女にこのような表情をさせるのでしょうか。
色が豊富な目玉バッチも販売しております。
さて、今紹介した五月雨 薫さんの作品ですが、
実はこれで終わりではないんです。
反対側の壁でも作品を展示しています。
【汚れた台所】
虚ろな目をした少女。
フォークで突き刺された心臓。
机の上に転がる目玉。
思わず息を飲んでしまう作品です。
フォークで突き刺された心臓は
今にもドクドクと動くのではないかと思うほど、
新鮮さを感じるハリがあります。
机の上に転がる目玉も然り。
たった今まで生きていた人間から
取り出したばかりかのように思えます。
少女の口元とそこに添えられた手、
そして机の上には血が付着していることから、
少女が机の上に並べられた料理とも言えぬ食べ物を
食している様子がうかがえます。
恨みのある人間の身体を食べているかのような少女の目は、
何かを訴えるかのように鑑賞者を睨みつけています。
ステッカーやキーホルダー、ポストカードの種類も豊富。
今回展示されていない作品のグッズも多数販売しています。
こちらの展示は「食」展を皮切りとして、
11月9日(金)までお楽しみ頂けます。
ぜひご覧下さい。
*sally*