WEST : 1-B
aoさん / hanakoさんの二人展、
『そとづら、かくれんぼ』
"そとづら"に目を向けて制作された作品展示。
今回はhanakoさんの作品をピックアップします。
普段は模様/パターンを描かれているhanakoさん。
今回の展示ではテーマを理由に、顔/仮面を取り上げました。
四角い画面にシンプルな造形のお面。
ペンで描いた後、スキャンを行い、
わら半紙にプリントアウトしてボードに貼り合わせて。
わら半紙の繊維の上で、インクは少々にじみまして、
線が集中している箇所では青白くも見えてくる。
インクは紙にうまくしみ込んで、照り返しもなく、色は沈んでいる。
その馴染み具合から、刺青を想いました。
動物的モチーフから始まったお面。
その形/装いは制作を続ける最中に徐々に変化していった。
人間/動物の造形から一歩一歩離れていく。
こちらの作品は初期のもの、まだ動物の名残が見えます。
抽象的になりつつも、
生物のなごりを僅かに残しつつも、
それは、誰かの額を埋める存在であり続けている。
hanakoさんが仰っていました。
「お面であるから、目の部分に穴が空いている」
この穴という存在の大きさ。
眼球がそこに無くとも、輝きが無くても、
底なしの暗闇であろうとも。
それは生命の瞳が宿る場所なのです。
頬、鼻、口、耳
どこを隠しても、瞳の行き場があるのなら。
"隠す"存在に焦点を絞って。
お面の外面に隠れて、少し顔を見せているその存在。
こちらを見ているということは、こちらに見られているということ。
仮面を介したかくれんぼ。
hanakoさんの展示でした。
次回は aoさん のご紹介を致します。
(ぱんだ)