揺さんの展示は既に紹介されているので、今回は千さんの作品を紹介します。
千さんは普段、建物や風景、ペットの写真を撮ることが多いそうです。廃墟に行ったのは初めてで、一緒に展示している揺さんに連れて行って貰ったそうです。
『光を解き放つ。』
千さんが廃墟で感じたのは「光が至る所にある」ということだったそうです。
千さんと揺さんはそれぞれタイトルを考えたのですが、千さんのタイトルが「解光」、揺さんが「廃光」、偶然にも「光」という文字がかぶっています。
廃墟趣味の歴史は写真以前に絵画ですでに始まり、「人工と自然」の二項対立の末の自然の勝利に、卑小な存在である人間(自分)の存在にカタルシスを、それを包む大きな自然にサブライム(崇高)を感じるというのを、授業で習った記憶があります。
だから「光」(自然)を感じたという千さんの発言を聞いて、もっともだなと思ったんです。
廃墟は公共の交通機関では行けない場所が多いのでなかなか行けないけれど、また行ってみたいと言っていました。また、旅先でも写真をきちんと撮ってみたいとも言っていました。世界遺産の多いスペインやイタリアでも撮ってみたいけれど、今一番興味があるのはトルコの街並みだそうです。
DF STAFF KOZUE