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のりこ、かな、もち 『ゆらり、ふわり、きらり。』


WEST : 1-C

のりこさん、かなさん、もちさん
女の子三人が「ゆらゆら、ふわふわ、きらきら」の言葉から広がる
イメージをスペースに展開されています。

展示の様子を少しだけご紹介します。


天井からぷらーんと吊るされる球体。
その先には花びらだったり、ぼたんだったりが飾られて。
部屋をゆらりと見下ろしています。

また、それらは光を帯びて、
柔らかな明るさを部屋に届けます、


のりこさんの絵画作品。
棚の中には3枚の作品が壁面ごとに並びます。

タイトルやキャプションなど、言葉による解説はありません。
だから、与えられる景観から事象を読み取ります、感覚で。


無数に存在する海月。
海の夜の中で肩を寄せ合う彼らの姿は青白い。
彼らの皮膚の軟さ。
そして色が持ち寄る感覚の感触に、意識を這わせましょう。
あ、ちょっとしたぬめりが指先についたようです。



かなさんの作品はこちら。

桃を綺麗に半分こして、ぺたって置いたみたい。
そこに生クリームが乗ってて、甘さは見るだけでも伝わってくる。

でも、その甘さを殺すかのように、針が無数に刺さるのです。

「桃」
僕は赤ん坊や肉付きの良い女性の肌を思い浮かべます。
か弱い者たちを、無感情で傷付ける姿は、
何らかのフェティシズムが絡んでいそうで。


頭上は甘い。

風が吹けば吹き飛んでしまいそうな飾り。
ふわりとした服が風でなびく情景が自然に浮かぶ。

綺麗だから、という理由というよりも、
もっと冷静な理由で、装飾がなされているのではないでしょうか。



もちさんの作品は写真です。

天井からすーっと吊るされる動物たちと景色。
壁に「貼り付け」ではない点に、今回のテーマが反映されている気がします。

風吹けば揺れる、景色は揺れる。


写真は個々、袋に入れられているのです。

だから、綿を詰めることも、牛を、星を詰めることができる。
なんか、綿あめみたいに見えてきた。

そしてここでも登場です、くらげさんです。
もちさんが撮影したこちらの海月は、海の中にいない感じ。

深く青い快晴の日に、ゆっくりと飛び立っていく、といった方が近い。
とんでいくとんでいく。


さて、反対の壁面にも三人の作品は並んでいます。

作品数を絞ることでより具体的なイメージが現れています。
壁面の境目が無い。

三人が手を取り合って、
広い広い景観を繋ぎとめています。

『ゆらり、ふわり、きらり。』

この言葉のイメージを、是非、感じてみてください。
展示期間は明日が最終日となります。

(ぱんだ)