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有泉 明音 『眠り愛好会』


EAST:AP-1,2にて展示して下さっているのは、有泉 明音さん。
透明水彩を使用して描いた動物たちのワンシーンが額の中に収められています。
それでは、作品に寄ってみましょう。


描かれる動物たちはシーンごとに距離感が変動します。
僕が最も力強さを感じたのはこちらの作品。
真横を向くうさぎとリス。
「パチパチ」と木々が燃える音が聴こえてきそうな森の中。
流れる空気さえも熱を帯び、ひと吹きすればその身も焼け焦げてしまいそうだというのに。
じっとそのオレンジの光だけを見つめている。

大抵の動物が恐れるであろう「火」に対峙し、
背を向けない意思を見せているのか。

それとも手に負えない存在だからこそ、
事実を記憶に焼きこもうとしているのか。


そんな絵画作品の横のウォールポケットには、
コンパクトな冊子が展示されておりました。
ちょっとだけ、中身を拝見・・・。


1ページ1ページに収められる動物たちの濁らぬ瞳。
それは冊子という形で縮小されようとも、耐えることはない。

生き物の生の底が伺える作品です。


展示期間は7/31までとなります。


(ぱんだ)