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βIGA/SERENA/Takeuchi Yuka/tatta/choki/Kitani Hibiki/SARIN/katagiri ryou『アカ展』



βIGA/SERENA/Takeuchi Yuka/tatta/choki/Kitani Hibiki/SARIN/katagiri ryou
『アカ展』
2020.10.9-2020.10.11
at EAST 101-a

東京造形大学で集まった個性派ぞろいの8名によるグループ展。
「大人になるとはなんなのか、自分とは何なのか」というこの世代ならではの問いに、自らの表現で真っ向から対峙する熱量のある展示会です。

katagiri ryou



東京造形大学の食堂で自然と集まるようになったという8人によるグループ展。
βIGAさんが中心となり、学部や学科の垣根を超えて自分なりの表現の形を追求した作品が並んでいます。

デジタルによるイラスト作品を展示しているkatagiri ryouさん。
モチーフは非現実のものでありながらも、どこかにこんな世界が存在するのかと思わせる、リアリティーのある表現力が印象的です。




現実にはないモチーフだからこそ、自分の中にあるイメージをいかにアウトプットできるか、そこには当然ながら技術が要求されます。画面の中の人物は生々しく、頭髪の表現一つとってもリアルに描かれていて、画面に引き込まれてしまいそうです。

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katagiri ryou

choki



抽象的なイメージの小作品と、人物画を展示しているchokiさん。
小作品の方は、年月を重ねた地層のような自然物にも見えてきます。




人物画は、画面全体のトーンが赤やピンクで、ところどころにラメやビーズなどがアクセントに用いられているなどポップな印象ですが、肝心の人物の方に目を向けると感情の読み取れないなんとも言えない表情をしています。

そのせいか画面のトーンとは裏腹にどこか負の側面も垣間見える、一筋縄ではいかないアンビバレントな感情が表現されています。

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choki

tatta



キャンバスパネルに細密なペン画を描いているtattaさん。
写真では伝わりづらいのがもどかしいですが、それほどに細かい仕事が画面いっぱいに広がっています。

一つひとつの作品の筆致を目で追っていくと軽く数十分は見ていられるような作品です。




輪郭も影も奥行きも全部が一本の線から始まって、形作られています。

当然といえば当然なのですが、それを納得のいくまで描き切るところまで到達するからこその表現力なのだということを、作品を通して再認識させてくれます。

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tatta

Kitani Hibiki



学校ではインダストリアルデザインを学んでいるというKitaniさんですが、精緻に描かれたイラスト作品を展示。自分が表現したいものを各々が自由に展示しているという今回の展示ですが、Kitaniさんもまた自身の表現を存分に追求しています。




ただ、デザインを学んでいるというだけあって、作品の意匠には随所にこだわりが見られます。モチーフとなる人物が身にまとう衣服もその一つ。




イラスト作品と合わせて、絵の中に出て来た衣装の再現が展示されています。
こちらを見てから再びイラストに目を向けると、最初に見たときよりも一層奥行きが感じられ、世界観に没入できますね。

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Kitani Hibiki

SARIN



どこか毒っ気があって群像劇のような物語性も見えてくるSARINさんのイラスト作品。
一つひとつが一枚の作品として成立していて、かつ俯瞰してみると同一線上の世界観が感じられます。




筆者の年齢がバレてしまいますが、00年代に人気だったガンスリンガーガールという漫画作品を彷彿とさせる少女×銃というモチーフ。

この年代が抱える閉塞感や闇の部分が随所に表現されていて、まさにいまの時代だからこそ描ける作品です。

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SARIN

βIGA



今回の展示の発起人であるβIGAさんのペインティング作群。
一目見ただけでもエネルギッシュで、文字通り圧倒されます。




今回のグループ展のステートメントには「未完成な自分が、自分なりに考えもがきながら、人生というテストで赤点ばっかりだけど それでも諦めずartで自分を乗り越える」という、決意表明ともいえる一節があります。

この作品はそんな一節を象徴的に表している気がします。
もがきながら、ときに叫びたくなるような衝動や、その瞬間に発散されるエネルギーが力強く表現された作品です。

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βIGA


Takeuchi Yuka



フラットにモチーフを配置したTakeuchiさんの絵画作品。
『children's room』という一連の作品は、子どもらしい無邪気な側面も垣間見えるものの、それとは真反対の鬱屈とした側面も見てとれます。

ポジティブなものもネガティブなものも並列に、あえて奥行きを見せずにフラットにモチーフが配置されているため、混沌とした「子どもの部屋」に拍車がかかっています。




冬の町並みを描いたその地中に広がる、黒い背景の子どもの部屋。

イノセントな部分ばかりではない、子どもながらに抱える無意識の抑圧がぎっしりと地中に埋め込まれているように見えてきて、皮肉のこもった作品です。

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Takeuchi Yuka

SERENA



最後にご紹介するのはSERENAさんによる作品。
展示されている6点が呼応しあって一つの作品となっているような印象です。




遠目で見ると純粋な人物画ですが、数秒でも眺めているとその印象がだんだんと融解してきます。

目の粗いモザイク画のように、あるいはパッチワークでつなぎ合わせたかのようにいくつものパーツが組み合わさって顔が構成されています。社会生活を営む上で、特に大人になるにつれて、人間はいくつもの顔を使い分けるようになります。そんな観念的な「顔」を、一枚の絵で表現しているようです。

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SERENA


入学後すぐに打ち解け、今回の企画展につながったという8人。
作品を見て気になった方は、今後の個々の活動にも注目してみてください。
展示は10/11(日)まで開催中です。


【出展スペース : EAST 101-A】


written by isaka