池田 晶帆 杉﨑 夢夏『あえかな展』
池田 晶帆 杉﨑 夢夏
『あえかな展』
2020.1.27-2020.1.29
at WEST 1-C
ガラスと金属の美しいオブジェクトが並ぶ小さな展示会が開催中。
武蔵野美術大学工芸工業デザイン科に在籍する池田 晶帆さん、杉﨑 夢夏さんによる二人展です。
一昨年、昨年と弊廊で積極的に展示活動をしている池田さん。
こちらの写真の作品、和菓子のようないろとりどりのガラス作品が散りばめられています。実物をたしかにガラス作品なのですが、写真を通してみるとまるで和菓子のようです。
主に食器や家屋など、私たちの生活の中に普通に存在するガラスですが、形を作る作業も色を出す作業も、時間をかけてじっくりと行われるもの。そうやって手間と愛情を注いで作られた作品は、より一層美しく感じます。
展示作品の中で、特に制作が大変だったと話すのがこちらの作品。
うすもやの背後にまんまるの月が浮かんでいるように見えたのですが、
「極楽浄土」をモチーフにしているのだそう。
西洋における宗教画と同様、日本画の作品でも極楽浄土や仏教観をモチーフにした作品は目にする機会がありましたが、ガラスの立体作品を目の当たりにしてみると、こんな世界が本当に存在するのではないかと思えてきます。
こちらは杉﨑さんによる金工作品。
卓上に並ぶ3点はそれぞれ違った技法で作られたもので、なかでも七宝(金属の下地に作ったくぼみに金属酸化物着色剤の釉薬(うわぐすり)をうめ込んで模様・絵を焼きつけた工芸品)の作品には、細かな技術や彩色のセンスが凝縮されています。
宇宙をイメージしたという作品。
星型にくりぬかれた模様があしらわれたドーム型の蓋を開けると、中には銀河が広がっています。
この一つひとつの色を出しているのはガラスなのだそうですが、自分が思い描いた色を発色するのが難しく、何度かの微調整を経て完成したといいます。金属を加工する技術だけでも途方もないのに、さまざまな技法が組み合わさることで、いくつもの表情を持つ作品に仕上がっています。
来春で大学4年生となるお二人ですが、今後も外部での展示は続けて行きたいとのこと。
今後の制作も楽しみになるような展示です。
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池田 晶帆
https://instagram.com/dizzying.blue
杉﨑 夢夏
https://instagram.com/nemunemu_official
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[WEST 1-C]
staff isaka