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ナカジマ タカシ/大上 俊


ナカジマ タカシ/大上 俊
2020.1.18  -  2020.1.20
[ WEST 2-C ]

写真という共通した表現をされているナカジマ タカシさんと大上 俊さんの2人展が開催。各々のテーマで撮影された作品をご紹介いたします。


ナカジマ タカシ


ナカジマさんは、焦点距離「85mm」のレンズを使用し今回の展示作品を撮影されています。「85mm」のレンズは、人が注視した画角と言われているようで、ナカジマさんの作品は自然とポイントに目が行く写真となっています。


こちらの作品は、小さな子が上方を指差している写真。指差す先にはカラスが木の枝に留まっており、カラスも小さな子の方を見つめています。この2者に加えて登場するのが小さな子のお兄ちゃんとお父さん。全員のそれぞれの表情と視線によって、様々な物語を思い描くことの出来る、ほのぼのとした作品です。


ナカジマさんの作品は、ふとしたありのままの日常を美しく切り取っており、鑑賞者が共感を覚えるものや安らぎを得られる写真だと感じました。被写体は人物だけではなく、空と街の色彩のコントラストが印象的な風景写真や自然を撮影したものまでございます。日常にこんな美しい場面があるのだと気付かせてくれる作品です。


大上 俊


今回の大上 俊さんの展示テーマは「ソウ」。「ソウ」という音を持つ様々な漢字(走、爽、創、層・・・)に合う写真を撮影し構成されています。同じ音でも異なる意味を持つ言葉。各作品がどの「ソウ」に当たるのか想像して楽しみながら鑑賞することができます。


電車や新幹線が駆け抜けて行くスピードを感じる作品。菜の花が一面咲き誇った平地と寒々しい夜の町という全く異なった場所ですが、共通しているのが「ソウ」という言葉。皆様はどの漢字が思い浮かんだでしょうか。「走」「早」といった動きを連想するものや「爽」「窓」など雰囲気や目に見える物も思い浮かびます。


こちらは前進していく疾走感を強く感じます。それと同時にタイムスリップをしていくような感覚も覚え、「想」のような過去を振り返るようなイメージもございます。反対に未来を創るという意味で「創」の漢字も当てはまるかもしれません。


お二人は、同じ写真という媒体で表現されていますが、テーマや着眼点の違いでこれほどにも鑑賞の楽しみ方が変わるのだと、今回の展示を通して感じることができました。
ぜひ、皆様にも実際に鑑賞していただきたい作品群です。



作家紹介

 ナカジマ タカシ


 大上 俊
  https://www.instagram.com/uepi33/?hl=ja


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Staff Chi