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Jihae Han



Jihae Han
2019.6.27-2019.7.3
[WEST 2-D]

彫ったもの、引っ掻いたもの…様々なファブリックを用いてキャンバスを表現されている韓国のアーティスト・Jihae Hanさんの個展が開催中です。
洗練された空間からは、作者の静かな問いかけが聞こえてくるようです。




比較的小さめのキャンバスが不規則に、しかし規則正しく配置された空間内。
ひとつひとつの作品自体はこじんまりとしたサイズ感ですが、統一されたテーマ性を持っているであろう作品群からは、静かなメッセージ性を感じ取ることができます。



近づいて見てみると、キャンバスにベースとなる皮を貼り付け、その上からさらに異素材の皮が貼り付けられています。



より近づいて見てみると、重ねられた皮が全て削れられていたり、無作為に彫られていたり。
傷つけ方によっては、皮があらたな表情を見せ、新しいパターンとして面白い発見に!
また、乱雑に彫られたこちらの作品からは、ボロボロになってしまった質感から、もの寂しさや胸が締め付けられるような印象も感じられます。
是非、間近でじっくりとご鑑賞されてください。



こちらは入り口に設置されているフライヤーのメインビジュアルに選出されている作品です。
こちらもフェルトのような質感ですが、こちらも皮を重ねて作られています。
ミシンで上から縫い付けたり、穴を開けたり、内側に隠れた皮がボコボコと現れています。
どことなく心象表現にも感じ取れ、人間性も垣間見ることができました。
あなたはどのように感じるでしょうか。



また、フェルトをキャンバスにした作品も。
白のフェルトに上から色を付けた、非常に力強くインパクトのあるイメージです。



よく見ると、こちらの作品にも皮が用いられていることがわかります。
インクの力強い「動」の印象と、皮の「静」の佇まい。
いずれも人間の力を加えられることによって、様々な表情を読み取ることができます。

ファブリックに特化した作品群は、素材に対する愛情なのか、はたまた問いかけなのか。
Jihae Hanさんの作品からは、その「静」と「動」いずれもを内包した「情動」の部分を感じ取り、その静かなパワーを感じることができたように感じます。

本展は7/3(水)まで。

静かで抽象的なイメージから、あなたは何を感じ取りますか?

<スペース詳細はこちら>

[WEST 2-D]

staff kome