鈴木 智香子/陰山 遥
『こもれび展』
2019.4.4-2019.4.7
at WEST 2-D
武蔵野美術大学に通う鈴木 智香子さん、陰山 遥さんによる『こもれび展』
それぞれがまったく違う個性を放っている、絵画を中心とした二人展です。
油彩画、写真、モザイク画などさまざまな技法で紡がれた作品が同居する空間。
「こもれび」というタイトルの通り、この季節にふさわしい光の表現が垣間見える作品もちらほら窺えます。
うっそうとした草むらに佇むインコを描いた写実的な作品は鈴木 智香子さんによるもの。
木々の色、柔らかな光、インコの羽の鮮やかな赤など、忠実にディテールを表現されています。
とくに背の部分の羽毛は、たとえ触らずとも柔らかい感触が伝わってくるくらいにリアル。前景の草、背景に控える木々の描き方も、立体感があって奥行きが感じられます。
予備校時代の同級生という陰山 遥さんの油彩画作品。
こちらはあえて遠近感をなくすことで、画面全体がフラットな印象。
想像力が掻き立てられます。
無造作に置かれたヘルメットに自転車の車輪。
その少し奥には人が椅子に腰掛けている様子が描かれています。
どんな場所のどんな時間を切り取ったものなのか、それを空想してみるのも面白い。
こちらは床に直置きしてインスタレーションのように展示されている影山さんのモザイク画作品。小石やガラスの破片などを敷き詰めて一つの絵を構成するモザイク画の技法は、なんと遡ること紀元前2500年頃から存在したのだとか。
画像の作品は、石やガラスの破片などが堆積している海辺のようにも見えるし、現代風に解釈するのなら、Googleマップで見られるような俯瞰の衛星写真のようにも見えます。
写真では伝わりづらいですが、生の原画を近づいてよく観察してみると、形を構成している一つひとつの欠片それ自身も美しいです。
展示は4/7(日)まで開催中ですので、ぜひ見に来てください。
【使用スペース:WEST 2-D】