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古牧美晴、蛭田怜奈 『春暁~春のねぼすけ~展』



『春暁~春のねぼすけ~展』
古牧美晴、蛭田怜奈 
2019.3.11- 2019.3.14
[WEST 1-A]

日本画学科で学ぶ二人の作家による展示『春暁~春のねぼすけ~展』が開催中です。

普段は落ち着いたテーマの絵を描くことが多いという二人。
今回は、明るく暖かさが感じられる作品も描くことにしたのだとか。

タイトルにもある春暁のように、夜明けごろのぼんやりと曖昧な、寒さと暖かさが同居し
ている作品たちは私たちの心にすっと馴染みます。
会場内の様子を写真を交えてご紹介いたします。






部屋に入ると真っ先に目に入るは、花に見守られて眠る赤子の作品。
こちらは古牧美晴さんの作品。カーテンの一部には雲母が使用され、粒子が光に反射して
きらきらと輝きます。まるでカーテンが風に揺られている様子を連想させます。
そこに佇むと静かで穏やかな風が吹いてくるようです。



朝の花というタイトルのこちらは蛭田怜奈さんの作品。
中央の花は瑞々しく、朝の日差しを受け生き生きとしています。
薄塗りで、しかもブラウンという、使い方を間違えると平面的になりがちな
難しい色彩を駆使しながらここまで立体的に生命力みなぎる花を描けるのは蛭田さんの
確かな実力があってこそです。




二人の真骨頂でもあるほんの少しダークな作風の絵。
温かみのある絵に混じることで心地のよいリズムが生み出されています。
暖かさだけでない少し肌寒い作品は、昏い感情も合わせ持つ人にとって馴染み深く、
心にすっと自然に入り込みます。その安心感にたまらなくなります。


取材のこの日、現在日本学科2回生という古牧さんに少しだけお話を伺うことができました。
将来ゲームの背景の仕事に就きたいと語る古牧さん。日本画を専攻した理由は、
日本画のファインアートという表現力を第一としながら、確かな実力が必要なこのジャン
ルに将来の夢に必要な要素が見えたからそう。
学生の間は自身の世界を、表現を模索しながら追求していきたいとのこと。
穏やかに語る彼女でしたが、その内容は熱意と力強い意思に溢れていました。

会期は14日まで、どうぞお越しください。


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staff minako