SOREZORE
2018.11.20-2018.11.22
[WEST 1-C]
女子美術大学アートプロデュース表現領域の林恵美さんの卒業研究・制作の”プレ展示”となる本展。
同大学のご友人と共に『SOREZORE』というブランドを立ち上げ、主にユニセックスなファッションアイテムの制作をされています。
本展では、林さんの出自を含め、様々な想いが込められた作品が展示されています。
スペースに入って目に止まるのは、トレンド感もあり、ファッショナブルなトレーナーと、極端に丈が短いトレーナーの2点。
林さんにお話を聞くと、この「丈の短さ」には重要な理由が込められていました。
宮城出身という林さん。中学生の頃震災を経験し、衣食住に関わる物事に意識的になっていったといいます。
そこで卒業研究として挑んだのが、「日常にも非日常にも、いつでも安心感やデザイン性のあるトレーナー・Tシャツの企画」だそう。
このトレーナーの特徴は、「切ることができる」こと。
有事の際に包帯やマスク、ギプスなどに代用することができるといいます。
さらに、ユニセックスなデザインは、避難所における性犯罪から身を守るという意味合いも込められており、中性的な色にするなど、配色にも気を配られています。
「自分や他者を守る服」としても機能する服を制作されている林さん。
ターゲット層を20代としている点や、トレンド性があり、普段使いできるという点は、天災が度々発生してしまう日本だからこそ、
「自分を守る、人を守る」ことに林さんと同世代の若者が意識的になれる重要なきっかけとなっていくと感じました。
本展は卒業研究の中間発表ということで、最終の卒業制作展まで今後も試行錯誤を続けられるとのこと。
完成版がさらに楽しみになる展示となりました。
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DFstaff kome