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カレンダーズ 『暦展』



旧暦における月の名前をテーマにした
計八名のアーティストによるグループ展
『 暦展 』
思い想いの表現方法で、暦を取り扱います。
WEST : 1-D にて開催中!!





1月 睦月・2月 如月・3月 弥生・4月 卯月・5月 皐月・6月 水無月
7月 文月・ 8月 葉月・9月 長月・10月 神無月・11月 霜月・12月 師走

その月毎の特徴からインスピレーションを得た作品が並びます。
それは気候であったり、催しであったり。

印象、気候や催し、風習であったりと。
ただただ、流れる月日の中には、
沢山の節目があるのだと感じさせてくれる。



「 卯月 」
木村 真梨子さん

卯の花の月である卯月。
艶のある表情で真っ直ぐと正面を見つめる女性の
付近に咲き乱れるのは、卯の花だろうか。
春の暖かさをしっかり感じ取れる季節、
多くの場所で新しい生活が始まる季節。
どうか明るい日々が来ますように。



「 睦月 」
細野ちあきさん

新年の早々迎えるのが「睦月」である。
初夢で見ると縁起が良いとされる
「一鷹二富士三茄子」も作品内で登場し、
富士の裾からは初日の出が顔を出している。

静けさの中に満ちた期待、
あれは睦月の醍醐味だと思います。



「 文月 」
榎本 絢さん

稲の穂が実る月、文月。
様々に色付いた短冊が季節を物語る。
夏の季節は皆がわくわくするような
催しが沢山集まる季節。
しかし、いつだって同じ時間は戻って来ず、
楽しいことも悲しいことも、花火のように弾け、消える。

そんなはじまりと終わりが見える。



「 葉月 」
伊藤 早紀さん

木々の葉が落ちる月、葉月。
文月の次の季節。
ステンドグラスが暑さで溶け出したような色彩。
太陽の光を受けて輝く植物/葉、
どこまでも続く青空と立ちのぼる雲。

シンプルな構成ながら、
いや、このほどよく抽象化された風景だからこそ、
私達の記憶とシームレスに結び付こうとする。

私、この季節が恋しいです。



「 水無月 」
小澤 希さん

田に水を引く月である、水無月。
それは夏より手前にやってくるじめじめとした梅雨の季節。
鮮やかなあじさいにこしかけるのは蝸牛か。

空一面をおおう雨雲は、
心の中と自室の隅にじめじめとした空間を作り出す。
この季節、蝸牛の姿を頻繁に見かけるが、
もしかしたら彼らも同じ気持ちかもしれない。

毎年、耐えろ耐えろと自分に言い聞かす。
そこを抜けたら「文月」がやってくるからと、期待する。


と、一部作品をご紹介致しました。
面白いなぁと思うのは、暦に対する印象をあらわにするだけでなく、
自分の記憶/経験の引き出しを開けてくれる作品/展示だということ。

明確な四季が存在する国に生まれて
良かったなと改めて思う。


カレンダーズ 『暦展』
日程:2015.3.1 - 2015.3.4