がさがさと音が聞こえてきそうな紙の上に、
線と点で描かれる、虎魚(OCOZE)さんの作品。
WEST : 1-A にて
素材一つとっても、
反抗心が伺える。
くしゃくしゃに握られ、色褪せた紙の上で、
銃口を向こう側に向けている。
伸び切った髪とガスマスクの風貌は、
対象の生活と性格を伺うヒントになる。
過酷な環境が作品として打ち上げられたかのようだ。
多数の皺は作品を読み取り辛くすると共に、
奥行きを与えている。
観覧者側に一歩踏み出すことを強く勧める。
葉は繊維の束さえも書き連ねられて、
建築物、石段はインクの濃淡、線の集合から硬度を得る。
着彩をしない、点と線による表現方法は二階調に近く。
刺激的かつ、印象的なシーンがここにある。
最後にご紹介する作品は、一着のドレス。
絵画作品の流れの中に置かれていて、
絵画、ドレスの境目を感じることが無かった。
ドレスを着飾ったトルソー。
生地の至る所に浮かぶ染みは、
錆と水分によるものか。
太く錆びた釘が痛々しく刺さるが、
複数の生地をたぐりよせたり。
又は、生地に波を与える為に、存在しているようにも見える。
それがどんなに汚れだとしても、
時間をかけて生成された愛しいものたち。
老朽化し、本来の役目を果たす力は少々落ちてしまったけど、
それでも尚、何らかの役目を果たそうとする姿に、
その意思には惹かれませんか?
作られた外見に留まらず、
醸された空気に愛おしいものを感じる。
虎魚さんの展示会は 11/27 までの公開となります。
(ぱんだ)