madame yun(越智 紫)さんの展示です。グループ展には多数参加されていますが、個展は初めてなのだと聞いて驚きました。
「夢と現実の境のような、おもちゃ箱をひっくり返したような展示にしたかった」と越智さん。一つひとつの作品は小さいのですが、作品数がとても多いんです。しかも、クオリティーが大変高くて、細部までじっくりと見つめてしまいます。
ピッグスキンを使った人形とペイントされたトルソー。このトルソーはまだ完成しておらず、本日もライブペイントが行われていました。
越智さんの作品には物語があります。どの作品にも物語がまずあって、その上で作品があるので、作品自体に強さや重み、広がりがあるんです。空間にぽんと置いても、ちゃんとそれだけで成立できるだけの重み。
上の熊のぬいぐるみを持った二人の物語が下の写真です。
上の写真の子猫たちにも、悲しい物語があります。本になっていて、一緒に展示されているので読むことが可能です。
越智さんの作品は、好きな人にとってたまらない作品だと思います。ただ、このクオリティーや物語性、作品の強度などを考えると、「好き嫌い」という個人の嗜好で見るのは勿体ないと思うんです。なるべく多くの人に、そして特に物を作る人には、偏見抜きに取りあえず見て欲しい。続けることでしか到達出来ない何かがあることを、感じて欲しい。そんな展示でした。
DF STAFF KOZUE






















