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早稲田大学・慶應義塾大学 『早慶展』 [3/26-3/28:302]

早稲田大学絵画会と慶応義塾大学パレットクラブの合同展です。

まずは早稲田大学絵画会からご紹介します。
 右手から油彩が何点か続き、アクリル、 水彩、コラージュ等が並んでいます。
 岡村結花さん『それいゆ』
ワンピース型にキャンバスが切られ、そこに薔薇が描かれています。着られないけれど、着られそう。何故ワンピースを作ったのか、なぜキャンバスにしたのか、気になりました。

 小林和瑛さん
右側の鳥が描かれた作品なんて特に、水彩で薄く描かれているんですけど、ああ水彩綺麗だなと思った作品。水彩の質感を活かしてますね。

 遊佐啓さん『誰が座れる』
とんちのようなタイトルです。もしかして、私挑まれてますか?描かれた椅子には座れないという意味で取ったのですが。椅子が脆くてその儚さに感動して描いたのか、それとも一家の大黒柱の威厳ある椅子で敬意を表す為に描いたのか、など想像が膨らみます。奥の後光のような光も気になりますが、床のごつごつした質感が油絵然としていていいですね。

伊藤卓斗さん『彫像』
伊藤さんは国文学を専攻し主に平安と近代文学に興味があるそうですが、文化全般としては西洋に関心が高いとのこと。近代日本文学好きは、西洋にも関心があるのは必然かもしれませんね。西洋に影響を強く受けている時代ですもんね。

 お次ぎは慶応義塾大学パレットクラブ。
「うちは小作品が多くて、遠くからみるとコラージュみたいにみえるのが特徴ですかね」とのこと。確かに、遠くからみると並べ方に規則性がなくて、コラージュみたい。媒体やテーマも早稲田に比べると様々です。

 『空気』と題された連作。
これは立ち止まってしまいましたね。ポテンシャル高いなと。コラージュしてある言葉のセンスが独特なんです。「かっこよくしよう」とか「雰囲気で」という感じが無くて、なんかもっと綺麗じゃないものもひっくるめて表現しようとしている感じがします。

 蛙ですよ、蛙。質感や色、突飛なイメージが面白いです。あと1人だけ四年だったことに感動しました。まだまだ引退しないぞってことでしょうか。

うまいなと思ったのがこちらの作品。絵の「うまさ」と一言で言っても、器用でぱっと描けてしまう人、センスがあって下手だけどうまい人、技術がとにかくある人、技術云々じゃなくてとにかく情熱が伝わってくる人など色々いると思うんです。 この作品は「ああ、今までたくさん絵を描いてきたんだな」と思いました。今までたくさん描いてきた、他の絵も観てみたいものです。

逆にこちらの作品は「能ある鷹は爪を隠す」というので本当の所はわからないんですが、この一枚に時間をかけた訳でもないし、100人居て100人を感動させる絵という訳でもないけれど、なんかいいんです。ほっこりする。タイトルが「めまい」で何故かと本人ではなくその場にいた方に聞いてみると「他の絵を出すつもりだったらしいです」と。間に合わなくてきりんのタイトルが「めまい」になってしまったなんて、やっぱりほっこりします。

展示は明日までになります。
うまい!綺麗!からほっこりまで揃ってる、お買い得なスペースです。時間がなければまず三階へ!

DF STAFF KOZUE