バナーエリア

このブログを検索

金蘭心 『魚人II』

金蘭心

『魚人II』

2021.1.23 - 2021.1.28

[EAST 102]


昨年企画展「DFG版画展」に出展していただきました金蘭心(キンランシン)さんによる、

デザインフェスタギャラリーでの初個展が開催されています。


今回は自分の象徴として魚と怪物をモチーフに組み合わせられた銅版作品が展示されています。

その神秘的で不思議な世界観をどうぞじっくりお楽しみください。


※前回の展示様子はこちら

女子美術大学大学院に留学されている金さんは銅板画をメインとして研究されているという。

金さんは銅版画という技法に魅了され、雁皮刷りやエッチングなど、幅広く作品を制作されています。

日常の中の様々な感情をいくつも重ね、強い印象を残しています。

ほんの一部ですが、展示様子をご紹介いたします。


金さんにとっての魚は自由の象徴だそう。
自由自在になりたいという気持ちを魚や魚をモチーフにした妖怪を通して表現されています。


こちらの卒業作品「水月鏡花」は、夢と現実を表現されています。



まるで細密画のような、この繊細さに圧倒され、無意識に覗き込んでしまいます。


今まで制作してきた作品はモノクロでクールなイメージが強かったのですが、
こちらのコロナ期間中に制作された新作『星』は、新たな優しい印象を与えてくれます。


「星はみんな地面から生まれた妖精です」と笑顔で話してくれた金さん。
希望を示している星の妖精たちは成長して空へ飛んでいくような姿は、想像を膨らませてくれます。

こちらの食卓の上にある魚人はベッドの上に寛いでいる自分をイメージにしたそうです。

ひとつの版で仕上げられた数々のシリーズ作品は販売されています。

重ねたインクと湿度、タイミングによって偶然に生まれた色は、また銅版画の魅力のひとつではないでしょうか。

ぜひお気に入りの色を雰囲気を見つけに来てください。

会期中毎日在廊予定されているそうです(時間帯未定)。

展示スペースにお邪魔した際に、作品について優しく丁寧に説明をしてくださいました。

留学に来た最初の頃の心細い気持ちから、友達ができたり日常から生まれた嬉しい気持ちだったり、どの作品の中の魚も金さんご本人そのものだという。

色々な目で色々なパワーを感じさせて、それだけではなく、一枚一枚の作品の中に取り込められた、作家さん自身日常から捉えた感情を共感させてくれます。


私はしばし、この空間の中の目達と見つめ合って、対談してみました。


会期:2021.1.23 - 2021.1.28 


-Artist-

金蘭心

エッチングで版画作品を作っている、主に妖怪に関する物語、

魚や子供時代の世界について様々な幻想と現在の世界観を組み合わせて、

言葉で語られない感情を表現している。


〈プロフィール〉

1993年 中国福建省 生まれ

2015年 廈門大学 デザイン専攻 視覚伝達 卒業

2020年 女子美術大学大学院 版画研究領域 2年


〈画歴〉

WOLD POSTER NOVISAD (ベオグラード) 【入選】

台湾国際学生創意設計大賽【入選】

第11回大野城まどかぴあ版画ビュンナーレ 【入選】

第43回大学版画展

SEBIT 2019 東京都専門学校アート&デザイン展

創形50年周年版画展 アジアの華展 グループ展

HALO SPACE01ギャラリー 「個個に」グループ展

五美術大学交流展--小作品展


WEB  https://www.lanxin-jin.com/

Instagram  @nnnnancy233


【展示スペース:EAST 102】

staff jessie