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2018.10.5- 2018.10.11
[EAST 102]
”エロ”という言葉を聞いた時、あなたはまず何を感じるだろうか。
官能、猥雑、崇高、かわいい、いやらしい、気持ち悪い、気持ちがいい、
恥ずかしい、etc..
多分そのほとんどの言葉がおそらく否定的だ。
特に女性がエロ（性的なこと）に関することを発信すると、
眉を潜め、或いは無駄に騒ぎ立てる人々もいる。
女だって性欲はあるしAVもエロ漫画も見る。
エロって多分そんなに重いものじゃない。もっとオープンでもいいんじゃない？
そんなエロを女性の視点で表現した『ガールズエロ』展の様子をほんの少し
お見せいたします。
女性（脳）と男性（脳）のエロの違いにも注目を。
思考から具現化された彼女たちのそれぞれの一面を、視覚・音・触覚で表現。
実体を持たないはずなのに、その空間は彼女たちの爆発するような性のエネルギー
に溢れている。
そして彼女たちから垣間見える、どろりとした感情に飲み込まれそうになる。
【SLASH/-スラッシュ・スラッシュ-】
2018 シャープペンシル,アクリル,ポスターカラー,カラー糊
女性の象徴ともいえる曲線を否定するかのように切り刻まれた裸体の女性、
しかしその行為により彼女の魅力が増しているのは皮肉か。
はっと見開かれた瞳と半開きの唇、一種悲劇的ともいえる表情が、エロい。
余計な情報は一切排除し、記号化するとおそらく女性はこう見えるのであろう。
ただの肌色の塊なのに、水たまりのように落とされた丸みを描く絵の具、
ギラギラとしたアルミ箔、床から伸ばされたピンクのネオンライト、
それだけで、官能的な物体へと変化する。
ポップに彩られた上部の口から垂らされる液体を、舌を伸ばし掬っていく別の口たち。
そういえばエロいことに液体ってつきものだ。
考えてみればキスやSEXは体液の交換行為でもある。
人は互いの液体を交換することでお互いの細胞を取り込み、生を共有し合っている。
Kimさんはガールズエロを18禁ではないエロと語る。
18禁ではないエロの始まりは？と考えたことが、きっかけでこの作品が生まれた。
禁断の樹の果実（善悪の知識の実）を食べたアダムとイブは、裸であることを
恥ずかしく思い、イチジクの葉で体を隠した。
そしてカインとアベルを生み出すために
イチジクの葉を再び取り払う。その行為にエロを感じるというKimさん。
理性という言葉からもっとも遠いはずのエロの始まりが、
まさか善悪の知識の実という理性の元とは。
タケイナツ 【コヅクリ】2018 graphic design
今回の展示の中で最も直接的な表現ではなかろうか。
しかし面白いのはその構図。女性を受け入れるように横たわり迎える男性と、
男性に向かっていく女性。しかも背中を向けて。
本来受け入れられる側の男性が受け入れる側になるという発想は
女性ならではなのでは？
ちなみにタケイさんは女性脳の方だそう。
男性が本能的で視覚的なエロだとしたら、女性はそれに感覚的なエロが加わり
より複雑となる。
まさにそんな感覚的なエロが凝縮されたガールズエロ展。
この展示を見てエロに消極的な人々、また元からモチベーションが高い人も
エロを考えるきっかけになることを願う。
そしてもっとエロについて気軽に話せる世の中になれば、
先進国の中で年間SEX回数ワースト1を返上できるかもしれない。
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