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Kansisters 『6COLORS』 [1-G:7/31-8/6]

同じ職場の6人による展示になります。

林絵理香さん 
花と虫をテーマに描いたそうです。
花があれば虫がいる。蜂は花の蜜を吸い、花粉を運ぶ。そういった自然の摂理をあるがままに見つめている林さんの姿勢が、緊張感のある透明水彩の中に立ち現れています。

石津敦子さん
シンメトリーな構図です。折り畳んだら、ぴったりと重なりそう。シンメトリーな自然物というのはあるけれど、自然のシンメトリーな風景というのはあまり無い気がします。当たり前の風景が構図を変えるだけで変わって見える、そういう新鮮な体験をはらんでいます。
 鈴木美喜子さん 『幻想の蝶』
標本の中から植物が生え、生きていないはずの蝶が飛び立ちまた標本箱の中に戻ってゆく、というイメージだそうです。キャンバスの中には行って戻って来ていない蝶のスペースや、実際に外に飛び出してきた蝶も。是非会場でお楽しみ下さい。

 鈴木雪乃さん 『WE ARE DREAMNIG NOW.』
五枚の女性の絵と、二枚の花の写真が展示されています。その中でも印象的だったのがこの一枚。夢を見るようにうっとりと目を閉じた女性が並ぶ中で、この絵だけは目を開いています。開いた目、薔薇色の頬、薄く開いた唇、首もとに添えられた両手。一体どのような夢を見ているのでしょうか。空想や妄想ではなく、現実の中で夢見ているように感じられてなりません。
http://www.ribonca.com/


立石和子さん
二枚目の写真の装置を使って撮られた写真だそうです。街やプール、公園などが青く、丸く、ぼんやりと写っています。一枚目の写真は『街』と題されていて、約一ヶ月間撮られ続けた街の写真です。毎日同じカメラで定点観測。毎日毎日撮る作業は立石さんに取って一体どんな役割を果たしていたのか。本に貼付け、日付をスタンプするという作品のまとめ方も面白いです。


荒池洋子さん 『さわる』
銅板で出来た作品です。タイトルに『さわる』とあるように触れます。上の写真のものは、ただの丸いオブジェかと思いきや、開けると中にお菓子が入っていました。開いたタイミングで「どうぞ」とお声がかかりました。そういうやり取りも含めて、『さわる』だなと。また、二枚目の写真の手、表面を触るだけではなく、中に手を入れることも出来ます。中に手をいれて、この銅の手で何かに触る事だって出来ます。

『さわれる』じゃなくて『さわる』。作品(物自体)を主体にして『さわれます』ではなく、あくまで主体は『さわる』私たち。さわって何かを感じる事、その体験こそがこの作品の神髄なのです。

また、あるオブジェは蓋が小さめではめ直す時に中に落ちてしまうのではないかと私は心配になりました。その時荒池さんに「落ちてしまってもいいんです。落ちるということは出せるということですから。」と言って頂き、ふっと肩の力が抜けました。器の大きい方です。

見て、時には触って、居たら話して鑑賞すること。作品それ自体のみならず、展示を見るという体験そのものについても考えさせられました。DMにはvol.1の文字があります。次もあるとしたら、楽しみでなりません。

DF STAFF KOZUE