輪郭、一本一本が強く自己主張する。
線は引かれるものではなく、
削り取られた表面の状態のことを「線」と言うのだと。
オカモトペダルさんの絵画展示。
小学生時代に経験した木版画を強く思い出す。
「アウトラインの全ては彫刻刀で彫られたはずだ!」
なんて言いたくなるけど、オカモトペダルさんが握りしめていたのは、
筆以外にありはしない。
オカモトペダルさんの作品と対面していると、
作品の核は、支持体の中で眠っているように思えてくる。
それは掘り起こされる存在であると。
例えば今作品。
凹凸を孕んだ直線で構成されたコンテナ。
歪と言い例えることもできるその形状は、
生命の熱を帯びているという証のようで。
自然界にはほぼ存在しないであろう線種の組み合わせにより、
生まれた生命と物質のそれぞれ。
目を細めたとしても、熱は冷めない。
感情の切っ先が太いのでしょう。
切り口を拡大したときにやっと気付く、
木屑/紙屑のほつれさえもが、生を主張する。
皮膚と肉を突き動かす鼓動を絵画にて。
オカモトペダルさんの展示/作品で御座いました。
(ぱんだ)