卒業写真展 epilogue
2021.2.22-2021.2.25[WEST 1-F]
日本大学文理学部 写真研究会に所属されているメンバー8名による卒業写真展示会が開催中です。
卒業を前に、ファインダー越しに込められたそれぞれの想いがひしめき合う、見応えたっぷりの展示となっております。
一部となりますが、展示の模様をご紹介いたします。
サンプリングされているようにも見えるこちらの連作は、その一輪の花の表情をより豊かに感じさせてくれます。
連作で展示されることにより、そこに込められた心模様も感じ取れるような、しっとりと美しい作品群が目を引きました。
落ち着いたカラーリングも、見ているだけで心が穏やかになりますよね。
真っ白な百合と、黒の洋服を着た女性とのコントラストがとても美しい本作。
《白》というタイトルに込められた洗練されたイメージの中で、その白の奥に佇む彼女がより象徴的に映り、儚さの中に凛々しさといった強さのようなものも感じます。
大輪と戯れるようなその仕草もまた、メッセージ性を感じさせてくれます。
「卒業」とは、人生の節目であり、別れも意味しています。
住み慣れた東京、4年間を共にした東京。家主である彼女は東京を離れていく。
楽しかった時も悲しかった時も、必ず帰る家があった。
そんな切なくもポジティブな意味合いが込められた本作に、グッと心を動かされます。
日常風景の写真は、その個人の個性をより感じさせてくれますよね。
散歩の最中にふと心が動いた瞬間にシャッターを切ったり、その個人の生活の断片が面白く、また親近感を湧かせてくれます。
《おれ》と題された本作も、カーブミラーに写った本人がくるりとくり抜かれたような構図。
学生生活のささやかな日々がとても愛おしく感じられます。
4年間の活動を終えて、4月からそれぞれの道を歩んでいく彼ら。
彼らが学生生活の中で撮り溜めた写真は、より美しい思い出となって残っていくことでしょう。
集大成となる本展では、8名それぞれの生活と思い出がギュッと詰め込まれていました。
タイトル、キャプションまで、じっくり時間をかけてご覧になってください。
本展は2/25(木)まで。