柴田早理 『Material World』
2020.11.21 - 2020.11.27
[WEST 1-G]
鮮やかな色彩が印象的な本展示は、このコロナ禍において柴田さんが考えるようになったことをミニチュアで表現し、それを撮影した作品を展示しています。
デザイン、写真、映像、絵本など、幅広く制作されている柴田さん。DFGでは初の個展です。
様々な要素が詰め込まれたこちらの作品。中央の頂上部分には木の伐採をしている人がいます。地球環境の破壊によって苦しむのは、将来を担う子供たち。
このように一見カラフルで、おもちゃのようで可愛い作品が多く展示されていますが、どれも目を背けられない社会問題が含まれ、この作品を観た鑑賞者が作品の意図をどう捉えるのか試されている気もします。
詰められた子供たち。
コロナによって将来が見えないため、いつ子供を作っていいのか分からない。そもそも外に出られないから出会いはない。結婚も、子供も、夢のまた夢。そうしてコロナがなければ生まれたかもしれない赤ちゃんはどれだけいるのだろうと考え、作られた作品です。
コロナ禍によってアルコール依存症が増えたことから、こちらはお酒を浴びて倒れている鳩の様子。
柴田さんの作品には実際に人が映らず、作られた人形や動物たちの世界が収められているため、なんとなく「可愛い」や「面白い」という感想を持つ鑑賞者も多いはず。ですがそこに写されたものたちは何を表しているのか、作品背景を考えながら鑑賞していただきたい内容です。柴田さんが在廊されている際には、是非作品についてお話を聞いてみてください。
写真、立体作品の他、絵本と作品集もございますので、お手にとってご覧ください。
展示は11/27(金)まで。
作者紹介
Instagram:https://www.instagram.com/sarshiba/
[使用スペース WEST 1-G]
staff Hiyori