9-ri/朝霧/milbow
『コウセキガ展』
2019.8.19-2019.8.23
at WEST 1-C
人物以外のモチーフに、作家独自の視点で人物としての形を与える「擬人化」は、イラストレーターにとってとても意欲的な題材。
『コウセキガテン』は鉱石をテーマとし、3人のイラストレーターが鉱石を擬人化した作品が並びます。
擬人化という手法は、作家の想像力やオリジナリティー、テクニックなどがフル導入される手法だと思います。だから1点1点にその人自身のもつ個性が凝縮されているわけですが、この『コウセキガ展』はまさにそんな作家の矜持を実感できるグループ展です。
9-riさん、朝霧さん、milbowさんの3人による本展示では、各作家が鉱石の色や形のみならず、その鉱石にまつわる言い習わしなども組み込んで、それぞれの画風に落とし込んだ人物イラストを制作。写真の作品は朝霧さんの作品。人物だけでなく背景やロケーションも含め、画面全体でひとつの鉱石を表現しています。
こちらは9-riさんによる作品。
どんな石を描いたかわかりますか?
答えはルビー。宝石の表に輝く髪の表現力も見事ですが、あえてそれ以外の要素をほぼモノトーンで統一するというセンスも素晴らしい。ルビーが一番輝く方法で表現されています。
こちらはmilbowさんの描く「ダイヤモンド」。
ダイヤモンドというともっともポピュラーな鉱石と言っても過言ではないですが、そんなパブリックイメージとは裏腹に、画面の中の人物は物憂げな視線をこちらに向けています。
ダイヤモンドは鉱石の中でも最高レベルの硬度をもつ鉱石、それゆえ画面の中の人物はダイヤモンドのように固く、芯が通ったような印象を受けます。
こちらは展示スペースのほぼ中央に飾られた、鉱石それ自体を描いた絵画作品。
3人の個性的なイラスト作品が並ぶこの展示ですが、順番としてはまずこの2点の絵画作品を鑑賞し、この石たちがどう命を吹き込まれるのかに思いを巡らせながら、各作家の作品をじっくり鑑賞してみると、よりそれぞれの特徴を作品から感じ取ることができるのでいいかもしれません。
こちらで紹介した作品の他にもポストカードや作品集などのグッズも販売しております。
作家在廊時のみの販売となりますが、8/23(金)まで開催中ですので、気になる方は是非
足をお運びください。
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