SaQ 『No title』
2017.11.23 - 2017.11.27
[WEST 2-E]
SaQ(サク)さんによる展覧会を開催中です。
ドローイングや立体作品を駆使した、インスタレーションとも呼べる展示空間をご紹介します。
展示室を一目見てまず筆者が感じたのは「美しい」ということ。
ドローイングや立体作品等々がセンスよく配置され、モノトーンカラーと差し色のバランスがまた絶妙でした。
空間を作ることにも関心があるというSaQさん。
それも納得のアート空間です。
作品のモチーフに焦点を当てると、それは毒を孕んでいるようなイメージを連想させるのですが(人体の一部など)、SaQさんのセンスによるものなのでしょう、とてもオシャレで軽やかですらあります。
入口から入ってすぐ、真っ白なテーブルクロスが掛けられた食卓にはSaQさんが綴った文書と金槌。
ナイフやフォークとともに整然と並べられた金槌には一体どんな意味があるのでしょうか。何かを打ち砕くためのものなのか?それともまた別の目的があるのか?想像が広がります。
ワイングラスに入れられた花とのアンバランスな対比も素敵です。
部屋の中央に設置されているこちらの可憐なオブジェ。
繊細な印象を受けます。
床に散った花びらも余韻のようなものを感じさせてまた美しいです。
こちらはSaQさんの本領発揮とも言えるのではないでしょうか。
ドローイングやイラストレーション等々が部屋の片隅に積み上げられていました。
一点一点手にとって見てみたくなってしまいます。
(作品はSaQさんのインスタグラムでも拝見できます。→ saq_drawer)
人によっては少しショッキングな印象を受けるかもしれないこちらの作品。
スチロールでできた頭部に刺さったピン、ガムテープで塞がれた口元、首にゆるやかに巻かれたロープ。
人の生や死といったテーマにも興味を持っているというSaQさん。
この頭部だけの彼(彼女?)には一体どんなドラマがあるのでしょうか。
観賞する人それぞれが独自の解釈と発想で自由に見て欲しいと語っていたSaQさん。
作品解釈とは、その人のこれまでの人生経験などから生まれてくるものだからとのことでした。
SaQさんの作品を観賞し、お話をさせて頂いて、今日の現代アートの真髄を垣間見たような気がいたしました。
こちらの展示は11/27(月)まで。
ご来館お待ちしております。
Instagram:saq_drawer
【 展示スペース:WEST 2-E 】
Staff Tanaka