左野ナオイ、Nagi『P&P』
2017.9.1 - 2017.9.3
[WEST 1-G]
SNSを通じて知り合ったお二人は、偶然にも絵を描くことが大好きでした。
一部では日本のインドとも言われている高円寺で出会った二人が求めたものとは。。?
「Power & Power」。展示の様子を一部ですがご紹介いたします。
スペースはNagiさんと左野さんとで二分割されており、まず目に入ったのはNagiさんの展示。入り口付近に展示されているのはNagiさんが小学校一年生だった頃に描かれた絵日記。幼い頃の視点で書かれた作品は驚きに満ちており、カブトムシやおたまじゃくし、豚にしか見えない牛や先生の家で出会ったフェレットなど、様々な対象へ興味が注がれています。
Nagiさんの展示スペースでは時系列にこれまでのNagiさんが制作された作品が並んでいて、興味の対象がどのように移り変わり変化していったのかが見て取れます。
上の作品はアクリル絵の具をスプレーで幾層にも吹き付けた作品。吹き付ける過程で水を挿すことによって絵の具と反発し合い、画面の上で偶然面白い表情が生まれていきます。偶然生まれてきたものに手を加えることで面白い作品が生まれました。
文字を組み合わせた作品やラムネの瓶を上から撮影した作品等、様々な手法を試みてその時々の気分、心情を表現しました。様々なものに興味をお持ちでその探究心は時系列を追うごとに増しているように感じました。
こちらの作品は左野ナオイさんによるもの。左野さんの作品は大きく二つのスタイルに大別できます。ひとつは写真をもとにそこから感じ取ったものを個人の感覚によって作品へと昇華しようとするもの。もうひとつは文学作品や音楽から得たインスピレーションをもとに何もないところからイメージを描き起こそうとするもの。
写真はご自分の友人を撮ったものが多く、音楽活動をしているシーンの作品制作では臨場感が出るように意識して制作されています。また、可愛いと思った友人の写真を元にした作品からは自身の感覚を織り込むようにしてイメージを再構成しています。
左野ナオイ《いれかはり》《笑う》(上から順に)
「いれかはり」と題された作品は室生犀星(むろうさいせい)という詩人の同名の作品からインスピレーションを受け制作されました。目元には、まるでナイフで切り込まれた傷のような直線的なマスキングテープの線が引かれています。これは作品制作後のひらめきによって手が加えられました。
「笑う」と題された作品は音楽からインスピレーションを受け制作されています。
左野ナオイさんは写真や文学、音楽など、形のあるなしに拘らず、そこからインスピレーションを受けて作品を制作することが多いように見受けられました。
いれかはり / 室生犀星
死と
人といれかはりになる、
いちどしかない
変りはてた世界が
誰の行手にもある
先に行つたものはたしかに捐だ。
あとにのこつたものはもつと捐だ。
左野ナオイ《泣きっ面にペンギン》
純粋に大好きなもの同士を組み合わせたシュールな作品を制作することもあるという左野さん。こちらの「泣きっ面にペンギン」という作品でのモチーフの組み合わせは最高にキュートな魅力を放っていました!
力が欲しいと語るお二人らしく、様々な技法をいくつも試してみたり、既存の素晴らしい作品からインスピレーションを得ようと試みてみたり、そしてエネルギーを放つお互いが影響しあって新たな力となっていたり、現状で満足しないお二人の放つエネルギーが感じられる展示会でした♪
展示は9/3(Sun.)までとなります。
是非直接足を運んでみてくださいね^^
ご来館お待ちしております。
- 出展者 -
左野ナオイ
https://twitter.com/naoooi
Nagi
https://twitter.com/Nagi_vrmb
DESIGN FESTA GALLERY 原宿
Staff Jun