中野優太 / 今井淳 『INVISIBLE』
2017.9.10 - 2017.9.15
[EAST 302]
日本大学芸術学部写真学科の中野優太さん、今井淳さんによる展示会を開催中です。
展示タイトルであるINVISIBLE(訳:目に見えない、肉眼では捉えられないもの)とは一体。
展示の模様を少しだけご紹介します。
主に風景やポートレートなど、ジャンルを問わずに撮影しているという中野さんと今井さん。
普段からプリントや額の製作、製本までこだわって作っているそう。
今回の展示でもそのこだわりが見えました。
写真はもちろん、額縁までを一つの作品として制作したというこちらは今井さんの作品。
作品の配置にも意図が見られ、全体で一つのインスタレーションのようにも感じました。
顔の部分部分を切り取ったり、あるいは顔自体が見えない写真の数々。
これらは、普段人間が目に見えない部分を脳内で補完している現象を利用したのだそうです。
こちらは一見すると両方後ろ姿に見えますが、実際には右だけが後ろ姿で、左は後ろ髪を前に垂らしたものなのだそうです。
「見る」という行為と「写真」という静止画とも呼べる媒体の間に横たわる何かを感じました。
こちらは中野さんの作品。
真っ青な水面と泡立つ波間から潮騒が聞こえて来るかのようです。
遠く水平線まで見える、私たちが普段何気なく見る海と相違ないようにも見えます。
しかし額縁で細かく切り取られた景色は、我々の脳が拾い集めた複数の情報から「海である」と認識しているのではないだろうかと疑問を投げかけます。
それではもはや「海を見ている」ではなく「海と判断する」ことになってしまいます。
丘陵の上に広がる広い空。
こちらも額縁によって仕切られており、「見る」という行為に対して訴えています。
INVISIBLE(訳:目に見えない、肉眼では捉えられないもの)。
「見る」とは一体なんなのか。
この世界で私たちが「見ている」と認識しているものは実は「見ていない」のかもしれない。
そんなハッとさせられる展示でした。
展示は9/15(金)まで。
ご来館お待ちしております。
【展示スペース:EAST 302】
Staff Tanaka
[EAST 302]
日本大学芸術学部写真学科の中野優太さん、今井淳さんによる展示会を開催中です。
展示タイトルであるINVISIBLE(訳:目に見えない、肉眼では捉えられないもの)とは一体。
展示の模様を少しだけご紹介します。
主に風景やポートレートなど、ジャンルを問わずに撮影しているという中野さんと今井さん。
普段からプリントや額の製作、製本までこだわって作っているそう。
今回の展示でもそのこだわりが見えました。
写真はもちろん、額縁までを一つの作品として制作したというこちらは今井さんの作品。
作品の配置にも意図が見られ、全体で一つのインスタレーションのようにも感じました。
顔の部分部分を切り取ったり、あるいは顔自体が見えない写真の数々。
これらは、普段人間が目に見えない部分を脳内で補完している現象を利用したのだそうです。
こちらは一見すると両方後ろ姿に見えますが、実際には右だけが後ろ姿で、左は後ろ髪を前に垂らしたものなのだそうです。
「見る」という行為と「写真」という静止画とも呼べる媒体の間に横たわる何かを感じました。
こちらは中野さんの作品。
真っ青な水面と泡立つ波間から潮騒が聞こえて来るかのようです。
遠く水平線まで見える、私たちが普段何気なく見る海と相違ないようにも見えます。
しかし額縁で細かく切り取られた景色は、我々の脳が拾い集めた複数の情報から「海である」と認識しているのではないだろうかと疑問を投げかけます。
それではもはや「海を見ている」ではなく「海と判断する」ことになってしまいます。
丘陵の上に広がる広い空。
こちらも額縁によって仕切られており、「見る」という行為に対して訴えています。
INVISIBLE(訳:目に見えない、肉眼では捉えられないもの)。
「見る」とは一体なんなのか。
この世界で私たちが「見ている」と認識しているものは実は「見ていない」のかもしれない。
そんなハッとさせられる展示でした。
展示は9/15(金)まで。
ご来館お待ちしております。
【展示スペース:EAST 302】
Staff Tanaka