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ボーイゼンガールズ展 - BOYS AND GIRLS EXHIBITION -
2017.07.02(日)〜 07.8 (土) 1週間
DESIGN FESTA GALLERY WEST 2階
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大人になりきる前の、精神的にも身体的にもこれからな〈おとこのこ〉と〈おんなのこ〉。
成長期を終えてしまった大人たちの関心を捉えてやまない、中性的かつあどけなさが魅力の
少年/少女をモチーフに23組の作家が一挙に集います。
それぞれの作家が捉える少年/少女を堪能できる展覧会!
こちらのブログ記事ではボーイゼンガールズ展「し」〜「ぬ」ブースの出展作家12組をご紹介します。
「し」ブース:Lily / TSM羅刹
2-Cはすべて<女の子枠>の作品でございます。
2-Bとはまた違った魅力が詰まった空間です。心なしか一歩足を踏み入れるのにドキドキするような……。
4月に開催されたポートレイト展でも印象的な組み作品を展示していました。
前回同様、少ない作品数で巧みにひとつのストーリーが表現されています。
写真一つひとつの強度が高いからこそですね。
展示されている作品は三点ですが、展示タイトル『Lily』と同名のブック作品が会場のブースにてご覧いただけます。
展示作品以外にもさまざまなロケーションで撮影されたカットが盛り込まれておりかなり充実した内容ですので、そちらもチェックしてみてください。
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2-C 「す」ブース:snap×girls / Quin
続いても写真作品です。
Quinさんの『snap×girls』はその名の通り、街中の女の子たちをスナップした作品。
本展示の趣旨に合わせ、少女と呼ばれる世代の中で、年齢や国籍問わず幅広く撮影されています。
どの方も余計に力は入ってなくて、ふっと心を許した柔らかい上場をしているのが印象的。
カメラを意識していないどこまでも自然体な表情。下校途中にちょっと寄り道をしているような風景ですね。
人を撮ることって技術よりも撮影者の感性にだいぶウェイトが置かれているとおもうのですが、どの写真からもそんな自身のパーソナリティが顕れています。
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「せ」ブース:秋谷 彩乃<女の子枠>
「せ」ブースの秋谷 彩乃さんは絵画作品を三点出展。
どの作品も非現実的な構成で引き込まれるものばかりで、
一つひとつの要素をじっくり見てみたくなるようなシュールさ。
丸尾末広や古屋兎丸の世界観にも通底する部分があります。
この作品、見れば見るほど不思議な感覚を覚えます。
まず画面下部で左手にペンを持っている女の子の右腕は他人のもの(それも男性のような肉付き)のように見えるし、上部から伸びてくる脚はもしかしたらこの女の子自身の下半身なのかもと想像してしまいます。
上部の下半身、下部の上半身が画面外でつながっているのだとしたら、上下で無限ループしている構図にもなる。自分の中で想像の世界がどんどん広がっていく面白さがあります。
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「そ」ブース:鵙屋 真理子
続いてはシュールな世界観をコラージュで表現した鵙屋 真理子さんのブース。
今回のボーイゼンガールズ展では唯一コラージュという形態での作品とだけあって異彩を放っています。
画面に注目してみると4点ともマリオネットみたいに、身体の節々は誰かに操られているような格好。
またイメージカラーのようにそれぞれに背景色が使い分けられているため、ぱっと見の印象でも4点が4点とも独立した個性を持っています。
近くに寄って見てみると、人形のように関節を曲げた少女が複雑に絡み合っています。
細やかな線で描かれた物憂げな表情からは心情は読み取れません。微笑んでいると言われればそう見えるし、悲しんでいると言われればそうとも取れるような。
でもそれこそが思春期という人生でも一番短く、そして一番複雑な時代を生きる少女を象徴しているとも言えるのではないでしょうか。
website:http://salon.io/mariko-mozuya
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