ocoze.
2016.7.28 - 2016.8.3
WEST : 1-A SPACE
私個人、ocoze. さんの展示会ブログを書くのは、実に3年振り。
(当時の記事はこちら)
写実性が増し、さらなる奥行き与えた作品を、
とくとご覧あれ。
作品から1メートルほどの距離で撮影した写真。
以前から模造紙はくしゃくしゃにされていたけど、
現在、模造紙はより疲弊し、破れている箇所さえある。
そう、疲弊しているのに、だからこそ、
ライティングが活きてくるし、展示空間で見せる意味が強くなる。
以前と比較にならぬほど、書き込み量が増して、
近くで見ないと、ディティールがわからないし、
その全体像も掴みにくい。
だから、会場で、足を一歩、前に進めたくなる。
そこで、やっとそれを理解する。
「宇宙飛行士?」
「巨大なタコ?」
「宙に浮かぶ庭園?」
一つの対象をしっかりと認識し、
視点をずらして、
異なる対象を新たに認識する。
そして離れる。
この場所の全体像と在り方がやっと、見えてくる。
ocoze. さんの作品を鑑賞する行為、
まるで小説を読んでいるみたいだった。
ただ俯瞰する、斜め読みじゃ把握出来ない、
大変癖のある作品。
しかし、面白い。
何より天井から注ぐ光の陰影とインクの濃淡の対比が美麗である。
描かれた奥行きと、物理的な奥行き。
これは「見る」のではなく「経験」であると思う。
渾身の力作、四点が出揃っています。
8月3日までの公開、どうぞお見逃しなく。