まみやまみ 『まみやまみの個展』
2016.6.10 - 2016.6.12
SPACE : EAST 102
コンセプトは、「きっかけのきっかけ」
本展示会では、色や線を引こうとした
“きっかけ” をふりかえります。
まみやさんは、アクリル、顔彩、鉛筆、ボールペン、クレヨン等の
画材を用いてドローイングを制作されています。
「クジャク」 ボールペン、色鉛筆、スチレンボード |
三年半もの製作期間をかけたという本作。
その制作過程、色を加えた瞬間に、
クジャクは感情表現を変えた、と記されていました。
求愛をいう時期に拡げられたその羽根は、
表面的な装飾という意味に留まらず、
オーラまでも解き放っています。
禍々しいその瞳にもご注目ください。
「つぶつぶシリーズ」 ボールペン、画用紙 |
画用紙内で行き場を求めて彷徨う小さなつぶたち。
作家は彼らに勢いと意思を感じているようです。
つぶは近接し密接することで、
やがて、固まりとして認識される、
ひとつになれる。
それまでの過程を取り上げた作品とも言える。
「 colorful 毬 」 顔彩、竹和紙 |
点を打つ。
色を置く。
この行為から見えてくるイメージを元に、
着地点が決められた作品。
何らかのきっかけから、
点と点の繋がりに、
意味を見いだし、より近づけ、紐づける。
星座をイメージすると近い。
「山葵」 ボールペン、画用紙 |
まみやさん、ご実家では山葵(わさび)が採れるそうです。
山葵を採った過去に感じた・気付いた、
川や風や鳥たちの音、
香り、視覚らが鮮度良く描かれています。
額の背後には青い生地が垂らされて、
その水辺で活きる山葵に手を伸ばしたくなる。
「額のない絵たち」 きままなさかな、passion、五感 |
額装、その主な目的は作品の保護と美観の付与に他なりません。
些細な、一瞬のきらめき。
みんな気付いていないかもしれない、
そんな発見を絵として留め、
布の上に寝かせていらっしゃる。
重力に抵抗しない、素直な展示方法。
※こちらの作品は触ることが許可されており、
鑑賞者がより身近で作品を楽むことができます。
日常の延長線上から選び取られような、
テーマ・モチーフの並び。
鑑賞を通じて自らの内側に気付きが生まれる、
その “きっかけ” になれば良い。
そんな想いが形になった展示会でした。
まみやまみ 『まみやまみの個展』
2016.6.10 - 2016.6.12
SPACE : EAST 102