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『restart』


『restart』
2016.4.21-2016.4.24 at WEST 2-A

同じ写真教室で写真を学んだ4人+1人による写真展『restart』。
ポートレートという題材を扱いながらも、それぞれに違った個性が光るグループ展示です。



いまのぁゃ

展示スペースに一歩足を踏み込むとずらりと並ぶ女性ポートレートの数々。
作風はバラバラでありながらも、5名の作家が集まった展示とは思えない程のまとまりがあるのが分かります。




いまのぁゃさんの作品はシンプルな構成でありながらも力強さを感じます。

ロングヘアの女性とショートヘアの女性という対極に位置するモデルが、黒い衣装にグレーバックというフォーマットにおさめられていることで、組作品としての統一感が出ていますね。


Hiro Muller 


4つの異なる被写体、異なるテーマの作品群が縦軸に揃えられているHiro Mullerさんの作品。

それぞれ別の作品と捉えることもできれば、写真のまとう柔らかな雰囲気のおかげで全体で一つの作品としても成立しています。



ロケ選びも秀逸。
こんな素晴らしいグラフィティー、いったいどこにあるんでしょう。
赤い自転車も良いアクセントになってます。




なんて爽やか!
ギターの音色と歌声がいまにも聴こえてきそう。


早瀬サヤ 

早瀬サヤさんの作品は弱さや強さ、儚さが共存した等身大の女性の姿を捉えた写真。
ふとした瞬間に微笑みを見せたかと思えば、力強く前だけを見据える視線に圧倒されます。




どんな言葉を並べるよりも雄弁で、力のある眼差し。


じんたん


モデルとなる女性の魅力を最大限に引き出しているじんたんさんの作品。
表情を見ていると撮影者と被写体の絶妙で心地よい距離感が伝わってきます。




目を閉じて何を考えているのだろう。
僕が撮影者なら、そんなことを感じながらシャッターを切っているかもしれません。


mamo

さて一転、こちらはクールなナイトスナップ作品です。
『明日まで待てない!』というタイトル通り、刹那的な一夜の肖像が写し出されています。

まるで夜の街を駆け抜けるような感覚で作品を鑑賞しました。




笠井爾示という写真家が個人的に大好きなのですが、
この一枚からはその彼の作品に通じるものを感じます。


『restart』には再開や再出発といった意味があります。
ポートレートと一括りにするのが憚られるくらい、それぞれが自分なりに解釈した『restart』の意味を作品に昇華させることで個性溢れる作品が並んでいました。

作品の並びについても、示し合わせた訳ではないのに、不思議と一つのストーリーを紡ぐような流れが出来ていたそうです。


この『restart』を機にこれからどのような写真を撮るのでしょう。
楽しみです。

【この展示はWEST 2-Aで行われました】

DF STAFF isaka