木藤富士夫 『屋上遊園地 上野松坂屋・東急プラザ蒲田』
2016.4.19 - 2016.4.25
昨年の公園遊具展に引き続き、『屋上遊園地』をテーマにした楽しくてあったかくてちょっと切ない、懐かしさ溢れる写真展をご紹介します。
昔懐かしい公共施設の写真を撮り続ける木藤さん。
昨年11月に当ギャラリーで行った『公園遊具』展に引き続き、今回は
上野松坂屋、東急プラザ蒲田の屋上遊園地を撮影した写真展を開催中です。
スペースいっぱいに貼り出された写真には、親子やカップル、幼稚園児たちと
先生、友達同士など、人同士が交流する場所として機能する屋上遊園地。
かつては日本中にたくさんありましたが、いまでは滅多にお目にかかる
ことができない上に、
今回公開している2つの屋上遊園地も、実は2014年に閉園、改装した
場所で、現在は写真に移る姿ではありません。
こんなにも笑顔にあふれ、大勢の人たちに愛されていた軌跡が見える場所では
ありますが、時代の流れには勝てないということなのでしょうか。
個人的にに好きな一枚。
ゲームの景品だったのでしょうか、おじいちゃんがL◯NEの某オリジナルキャラの
ぬいぐるみを抱く姿がカワイイでです。
落書きも、今となっては良い思い出。
遊園地だけでなく、前回展示されていた公園遊具や、銭湯の写真を撮り貯めた
フォトブックの販売もしております。
銭湯の写真集は個人的にもほしいです。
ロッカーの色味とか、年期の経った椅子や備品をまた、素敵に
撮影されているのですよね〜。おすすめです。中はぜひギャラリーで!
時代とともに、その存在自体が希薄になっていくものが被写体となった
木藤さんの写真。
懐かしさや愛しさを感じるということは、それらがただの場ではなく、
人の気持ちが込められたてづくりの場所、交流の場であった思い出に
共感するからこそ。
私達がかつてその場所と共有した時間が、情景となって頭の中にたち現れて
くるのをひしひしと感じます。
過去になることには悲しさもあるけれど、「あの頃」に対する
懐かしさや切なさなど、私たちの様々な感情を呼び起こしてくれるという
意味では、とても大切で、必要なことだなと改めて思います。
ちなみに屋上かまたえんは別の姿に生まれ変わっていますが、
都内で唯一現存する屋上観覧車に、ぜひ乗りにいってみてください^^