fu*ka / 高瀬きぼりお 『土と肖像の青』
少し引いて見えたこの風景。
部屋の上部を飾るきぼりおさんの絵画と、
部屋の下部を飾るfu*kaさんの陶器。
気品ある主張の連続が心地良い。
高瀬きぼりおさん
お二人を繋ぐ色、ブルーに沈む肖像画。
それはモデルから抽出した資源を元に再構築したロウソクのよう。
溶け出しても尚、主体は芯を抱きかかえている。
濃淡の違う青を背景にした人々、
焦げるような人肌が眩しい。
肖像画であること以上に絵画作品としての姿/形をされている。
また、人間の形は"骨"の組み合わせによって成り立っているのだと、
強く訴えかける。
青い炎が持つ熱のように。
fu*kaさん
ギャラリーに併設するDFカフェにも作品を提供頂いています。
柔和な突起を孕んでいるfu*kaさんの作品は、
思春期に少し曲がって、その変化を保ったまま大人になったように。
遊び心が形を成しています。
器としての用途も勿論見えるのだけど、
用途というカテゴリーに足をかけて、
また違う物に成ろうと企んでいる作品たち。
彼らは陶器だけど、何者かの皮膚にも見える。
人間ではない、そこらに居る動物でもない。
皮膚の一部/陶器の表皮を見たって答えにたどり着かないだろうなと思う。
もっと想像の先っぽのほうにあって、
そして人間の営みの中で育まれるもの。
だって体温を感じるもの。
お二方の作品が共有しあうこの空間は、
7/8(日) までの公開となります。
ご来場お待ちしております。
高瀬きぼりお http://www.kiborio.com
(ぱんだ)