部屋に入ると、まず正面に大きなスチレンボードが二枚見えます。どちらにもりんごが描かれ、その周りを線で描かれた模様が埋め尽くしています。この背景の模様は、皮膚なのだそうです。
りんごは身近にあるものであり(塚本さんが好きなものでもあるそうです)、皮膚は触覚を表しているそうです。
この作品は、触れます。スチレンボードにゲルインクで描かれているのですが、筆圧が高いので、凹凸があります。みっちり描き込まれた線とその凹凸を辿ると、距離を保ってただ見ていた先程とは、作品が違って見えて来ます。
物理的な(距離の)近さだけではなく、「触れる」ことによって、作品がよりダイレクトに伝わって来るように思います。
塚本さん自身が、「美術館などで何故絵に触れないんだろう」と思ったことから、こういった取り組みを始めたそうです。作品の保存を考えると美術館で触れない理由はわかる、でも一個人の作品なら触ってもらってもいいんじゃないか、と。
塚本さんと話をしていると、端々から触覚がキーワードになっていることを感じ、興味深く思いました。ポートフォリオにあった今までの作品にもすでに、皮膚の模様が多用されていました。
カラーの作品もあります。ひたすら、りんご。作品点数も多いので、是非見に来て下さい!
DF STAFF KOZUE
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