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道順与郎 『#20180710 #TATEYAMA』


『#20180710 #TATEYAMA』
道順与郎
2019.4.26-2019.4.28
[EAST 203]

ただの写真展だと思ったら大間違い。
道順さんの作品は写真であり言葉である。
彼の写真は見る人を癒し、彼の言葉は読む人を救う。
お話をしていくうちにどんどん作品に価値が生まれ好きになる。
ぜひ生で見て道順さんとお話ししてほしい、そんな展示のご紹介。




初めの写真をよく見てみると、並んだ写真の下に左向きの矢印がある。
部屋に入ってすぐ右の壁に並ぶ写真を矢印の方向に従い眺めていく。
彼の写真は「見る」より「眺める」という表現の方が合っている気がする。
そして最後に彼の心からの言葉が現れる。
本来の美術館やギャラリーの展示であればこういった文章は初めに見せる。
しかし彼の展示では最後に見せるのだ。
読み終わった途端に作品に感情が生まれ色が載せられる。
さっきまで何気なく眺めていた写真たちが突然映像みたいに動き出すように感じる。


彼の文章はついつい真剣に読んでしまう。


特に目を引くこちらの写真は今回の個展のメインビジュアルでもある。
写真の中央には「LIFEGUARD」の赤い文字。
彼の文章を読んだ後にこの写真を眺めるとグッとくるものがある。
ぜひ彼の言葉を読みに来てほしいと心から思う。


彼に「どうぞ座ってください」と言われるままに座りたたくさんお話を聞かせていただいた。
彼は写真家と俳優の両方をこなしている。
ドラマの共演者でフィルムカメラを使う人が多く、出来上がった写真を見たときに衝撃をうけたとか。
そこから大学で写真を学び在学中に1作品、そして今回の展示で2作品め。
作品の文章を書くときに感情が溢れてしまうため、1つの作品を作り上げるのにかなりの体力を使うそう。


彼の字は独特で美しい。
自分の字に代わるフォントが見つからないそう。
だからこそ自ら書き、それを撮る。


文字を大切にする彼にたくさんの言葉が寄せられる。


彼は元々ポートレートを撮っており、1枚1枚が力強く生命力に溢れる写真。
ぜひそちらもチェックしていただきたい。


彼の感情に触れ、彼が見たものをリアルに体感できるこの展示はきっと誰かの心を救うはず。
悩める人もそうでない人もぜひ彼の写真を眺めに来てほしい。


【展示スペース詳細はこちら EAST 203】
staff すーじー