武蔵野美術大学油絵科三年に所属
渡邉葉子さん / 宮崎幸美さん
渡邉さんは 2011年4月、宮崎さんは 2012年3月に、
DFG原宿で個展を行ってくださいました。
油彩の香り漂う部屋にて
渡邉 葉子さん
2011年には "平行世界(パラレルワールド)" をテーマに
油絵を展示された渡邉さん。
(以前の展示の様子はコチラ)
今展示では全体を通じて "恋" がテーマでありまして、
また違った一面を拝見する機会となりました。
" いちばんきれいなとき "
彼女には世界がどんな色に見えているのだろう。
皆さんは、このモチーフ、何に見えますか?
答えは「氷(こおり)」
ビニール?プラスチック?断定しにくいモチーフは、
物質/商品としてのアイデンティティを失ったかのよう。
それが何であるか、なんて考える間もなく、
それは視覚を刺激する。
だから私はきれいな景色/瞬間を、ただ、享受する。
彼はこんな色を奥に潜めていたのかと、驚きながら
私たちは作品と光を見る。
宮崎 幸美さん
今年3月、宮崎さんの作品を拝見したとき、
静かな戸惑いを覚えたことを記憶しています。
(以前の展示の様子はコチラ)
彼女の作品には、キャンバス内に直接描写された物以外に、
感傷が佇んでいました。
その 感傷 がまるで人物のように佇んでいたから、
強く記憶に残っているのだと思います。
" ぐるぐるまわる "
恋 を形にしようとして、
気付けば出来上がったというこちらの作品。
思考がゆらゆらと宙を舞う様子を想像してしまう。
ご自身は意識されいなかった様子でしたが、
近場で拝見すると、黒毛の犬のようで、
左上には人の顔、下部には女性の手足とスカート
思考は絵具のチューブのよう。
思考が行き来するに従って、色数が増えて、
濁りは増していく。
それでも「わからない」と答えない。
何時までも、悩み続ける。
個々の絵画作品に加えて、今展示ではライブペイントにも初挑戦。
一日で描き上げたそうで、目を見張る集中力、速度。
向かって右側を渡邉さん、左側を宮崎さんがてがけました。
( 左 : 宮崎さん、右 : 渡邉さん )
お二方の過去展示のブログも併せて拝見頂けると、
皆様もその変化に驚かれるのではないかと思います。
※ "恋"というテーマはお二人の主題ではなく、
普段とは異なるアプローチを求めてのこと。
偶然にも私が宮崎さん/渡辺さんのブログを書かせて頂いておりまして、
記憶を辿り、過去と今を比較し、
懐かしむように鑑賞致しました。
今展示は 11月28日(水) までの開催です。
(ぱんだ)