WEST : 2-C
女子美術大学在学2年生の女の子4人組のグループ展
「 おんなのこ展 」
女性ではなく、女子でもなく、おんなのこ。
言葉の響きだけで、モラトリアムを謳歌しているかのような錯覚さえしてしまう。
パステルカラーが際立つ展示の様子をご紹介したいと思います。
橘 あずささん
" moob "
「女の子のもやもやした気持ちやわくわく、きらきらした感情を浮かせました」
オーナメントのように天井から吊るされた、三角錐のあれこれ。
一個一個異なる配色、パターン が配置されています。
薄い素材で出来ている三角錐は、やはり重量も少なくて、
その質量以上に 軽く見える。ふわふわしてる。
とても揺らぎやすい。
多感なお年頃。
田邉 菜々子さん
鮮やかな着彩を施したパネルを、
壁面に、パネルの上に並べました。
中央に位置する女性の表情を軸として、
「手」「足」「目」「口」
部位が関連性を保ちつつ、点在しています。
独立するパーツ、個々が主張を行いまして、
"魅せる"女性の佇まいをまざまざと見せつけられる作品。
臼井 くるみさんが製作されたのは身につけるファッション。
「おんなのこのためのワンピース」や「おにぎりバッグ」
名前をつける行為においても、おんなのこ、してます。
作品の周囲にはコーディネイトを行った写真が散らばっていて。
「おにぎりみたいな形のバッグに、おにぎり入れてえんそくにいこう。」
なんて、想像の上では既に服をまとっていて、
どこかに出かけてしまっている。
ルンルン気分が隠すことなく、見えているよ。
辻有夏さん
大きなキャンバスをもってしても、
彼の尻尾しか捉えきれなかった強大な身体の生物。
それはクジラのように見えるのだけど。
尾ひれがきらびやかに光る様、
入り交じる淡いピンク色の鱗。
もしかしたら人魚かもしれない。
足先だけを見つめていたら、
そこからロマンチックな枝分かれが始まりました。
(ぱんだ)