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リオ・スズキ 『かわいい毒博覧会』


リオ・スズキ 『かわいい毒博覧会』
2019.12.19-2019.12.23
[EAST 302]

昨年末、「うつくしい毒」をテーマにグループ展を開催されたリオ・スズキさん。
1年を経て、彼女がこれまでにテーマとしてきた「かわいい毒」というワードをテーマに、5名の展示会が開催されています。
「かわいい」の中に内包されたそれぞれの甘い毒をご堪能あれ。




言葉と写真で紡がれる「かわいい毒」。
その詩からは生きづらさや少しの痛々しさが雪崩のように流れ込み、痛烈なまでに私たちに感情を投げかけます。
しかしそこ映る景色は、希望や願いといったものを画面中に詰め込まれているようにも感じられます。
「世界1かわいい」という言葉がその強さと生命力を象徴しているよう。


無数に張り巡らされた写真作品。L判サイズの作品はなんと全てテイクフリー。
一人のモデルさんを無数に撮影されており、全て微妙にカラーリングが違っていたりと、1点もの。
かわいい配色の中にも、様々な切り取り方がなされており、自分の中のかわいいひとりを見つけ出すという作業もとても面白いです。


中にはお洋服の作品も!
左に貼られた写真で使用されたと思われる衣装が実際に展示されています。
写真もよく見ると「毒キノコ」を模したようなものを持ったかわいらしいものから、足元のみを撮影したシュールな作品まで。
かわいい毒に魅せられた少女のとてもキュートでハッピーな様子がありありと表現されています。


そして絵画作品も。レトロかわいい少女の写真に直接ペインティングが施されています。
コラージュを施したものから、絵画の中にぽつりと少女が座っている作品まで、甘々な「かわいい」という言葉の中毒性やポップさを絶妙に表現されています。
周りに配置されている線画作品も、モノクロであることがポイントのように感じられます。



真っ赤な作品群と白を基調とした作品群が対照的に配置されているものも。
赤の強さや毒々しさ、そして白の純真無垢で自由なイメージ、この対照的な作品は実は私たちの心の中にある二面性を表現しているのでしょうか。
どちらの作品もじっと見ているとどこかに共感を覚える部分がきっと見つかります。


甘くて時にじくっと痛む「かわいい毒」。
世界共通言語としても採用された「kawaii」には、実は少しの痛みが潜んでいる。
しかし、その「かわいい」の魔法からは抜け出せない!やめられない!そんな乙女心の核心を突いたような展示となっております。
リオ・スズキさんがこの度新たにプロデュースした「かわいい毒」の世界観を余すところなくじっくりご堪能くださいませ。

本展は12/23(月)まで。

作家情報
アメリンゴ
In:@ame.ringo

うえむらようすけ
In:@uemura_yosuke

sakura
In:@sa._.1925

千濱 藍
In:@chihamaai

リオ・スズキ
In:@r_spider00


<スペース詳細はこちら>

[EAST 302]

staff kome