Itoi Moe/Okamura Yuka/Ono Izumi
『まだ、あの夏。』
2018.8.27-2018.8.29
at WEST 1-B
夏の終わりってどうしても感傷的になりがちですが、そんな終わりが来ることがわかっているからこそ、後悔のないようにいろんなところに行ったりいろんなものを見たりして、写真もたくさん撮って、思い出を残そうとするのかもしれません。そんな展示です。
本展示は多摩美術大学のItoi Moeさん、Okamura Yukaさん、Ono Izumiさんの3人によるグループ展。
テーマはタイトルの通り『夏』です。
当初は3名とも写真作品を展示予定だったそうですが、岡村さんはドローイング作品に変更したのだそう。あとの2名もどんな作品が展示されるのか当日まで知らなかったそうですが、蓋を開けてみたら見に来る人にも評判が良いのだとか。
「少ない線で人物の特徴を出し、書き分けるのが上手い」と糸井さんもおっしゃっていました。展示に来た際は是非間近で見てもらいたい作品です。
今回の展示に際して、撮影旅行に行った際の写真を展示しているのが小野さんと糸井さんです。
展示構成やレイアウトにもまったく違う個性が出ているということが作品から読み取れて、比較してみると面白いです。なかでも同じ被写体を捉えた、構図や光の捉え方、距離感などが
小野さんはその写真プラス、これまでの夏に撮った写真も含めて作品を構成。
誰にでも経験があるだろう夏の記憶が収められています。
続く小野さんの写真は風景の切り取り方がミニマル。
使っているカメラがフィルムのコンパクトカメラということもあり構図が軽快です。
被写体の女性の表情もあまりカメラを意識していないような、自然な瞬間が捉えられています。
展示されている写真のセレクトとレイアウトも絶妙で、寄りの写真、引きの写真がランダムに配置されて視点の行く先に動きが生まれるので、リズムのある構成となっています。
今回の展示が初めてで、展示内容も変わるなどイレギュラーな要素があったそうですが、結果的には一つの空間として統一感のある展示となっております。
明日までの開催ですので、ぜひ足をお運びください。
【出展スペース:WEST 1-B】