Takayuki 『いろ』
2016.8.13 - 2016.8.14
WEST : 1-A
写真が見せる現実と非現実的な世界を表現したいと思って作品を作っています。
今回のテーマは『いろ』ということでビビットな感じの写真たちを集めました。
Takayukiさん 写真展 開催中です。
燃え尽きる直前こそ最も激しく燃え上がる、ろうそくのように。
鮮やか故に、後に訪れるであろう、
祭りの後のような物悲しさを想像してしまう。
本展示会で飾られている写真は、
皆、カメラ側に顔を向けられていない。
姿形は、後ろ姿やシルエット。
また、対象の意識はカメラ側に向けられていない。
異なる目的を持った行動の最中だから。
Takayukiさんが捉えたのは、
被写体にとって撮られることが主目的ではない行動である。
撮る側と撮られる側が異なる目的を持ち、
また鑑賞者も異なる目的で作品を眺める。
こういった構図は写真展において珍しくはない。
特徴は、事象をより抽象的に捉えることができるという点。
展示タイトルを『いろ』に設定したあたりも、
事象の抽象化を図ったのではないかと察する。
私達が認識する色の違いとは、光の波長の違いのことである。
カメラは光を捉えるツールであることから、意識せずとも色の概念は入り込む。
だから、より高い精度の抽象性を確保する必要があり、
この手法に至ったのかもしれない。
色自体に普遍的な意味はないのだけど、
そこに意味を見いだそうとしてしまう、
人間の性質が、こういうときに有難い。
色は表層であるが、そこは入口として、
不可視の内側をのぞいてみよう。
Takayuki 『いろ』
2016.8.13 - 2016.8.14
WEST : 1-A