工藤 拓 ( Taku Kudou )
橋本 陽水 ( Yosui Hashimoto )
『Rhapsody』
Exhibition : Description Photography
過去、多数の絵画作品を制作していた橋本 陽水さん。
2015年からMARIというバンドでギターを担当し、
今回は写真展を催したりと表現方法に隔たりを持たず、
積極的に活動するアーティスト。
撮影した写真の展示方法も、
絵画における表現方法から持ち寄る場面が幾つか。
スケッチブックにプリントを貼付けて、
その周囲に広がる染みなどは、油絵を思わせるし、
張り込みはコラージュを。
本展示では主にポートレート写真を展示。
真っすぐにモデルを見つめている。
背後にある夕日が、
彼女の表情を隠さないように、
ばっちりとフラッシュを発光させている。
隠すんじゃなくて、見せたい。
そんな思いさえも見えてくる。
絵画、音楽活動からのフィードバックを
充分に受けた写真作品。
■Yosui Hashimoto
■MARI official Twitter
※会場ではDEMO CMを配布中です
「 SUMMER 」工藤 拓 |
この子と友人達を撮った写真で初めてフォトコンテストに挑戦して、
入選して、商品券1蔓延もらって、ケーブルテレビでインタビュー受けて、
「オレは写真の転載だから何でも出来る!と、アホみたいな勢いと自信をもらい、
その波に乗り、結果、沢山の高校生を撮影することが出来ました。
何もなかった自分に写真を与えてくれたことに、心から感謝しています。
工藤 拓さんも橋本さんと同様にポートレート写真を展示。
しかし、被写体との間には数メートル程の
物理的な距離、心理的な距離がある。
この冷静さが過去と現在を分ち、
写真そのものを愛おしい存在に変えてくれる。
「 海水浴場撮影 」
とにかく、明るくて、ポジティブな写真を撮りたい!!
という想いを形にした本作であるが、
その想いも半端なものではない。
2015年7,8月の2ヶ月で
「神奈川、千葉、茨城、福井、愛知、静岡、兵庫、淡路島、大阪」
と、複数の海辺で撮影された写真からセレクトしている。
しかも「神奈川」といっても、
湘南、逗子、三浦海岸、由比ケ浜を別日に撮影しているのだ。
どのように撮影交渉をしたんだろう?とか
どのように指示を出したんだろう?とか
ハテナマークを沢山抱えながらも、
それにしても皆、良い顔をしている。
同じ季節を、同じ国で、私も過ごしていたはずなのに。
私の生活にはなかったものが、沢山写っていた。
ぱっと見ただけで「楽しそう」と思える写真もあれば、
表情にはあらわれていないけど、
身体中で夏を満喫している姿を見るだけで、
いいなぁと思わざるを得ない。
個人的にはライフセーバーを撮影したこの1枚がお気に入り。
上半身裸でサングラス着用の男性と、
Tシャツを着用し棒立ちの男性の対比。
情景だけでなく、それらの色がもう夏の色である。
たまらない。
また、工藤さんはポラロイド写真も展示。
色々と実験段階のようで、
モノクロの写真の上に、絵の具か薬品が重ねられて、
複数のレイヤーで構成されていた。
その色彩がとても好みであったので、
是非今後の展開も期待したい。
■Taku Kudou
工藤 拓 , 橋本 陽水 『Rhapsody』
会期:2015.9.11 - 2015.9.13