「 わたし、まともの国のまとも姫。
どうやってここへ来たのかも、帰り道もわからなくて…。
誰かわかる人がいたら、教えて下さいませんか? 」
創作集団 " モノトニック " の四人組が手掛けた
映像/インスタレーション作品『まともの国のまとも姫』公開中です。
プロジェクターによって投影された映像作品を
用意された数席の客席から鑑賞できます。
さて、鑑賞を、と思ったら気になってきた。
周囲の壁。
文字の反乱。
それらは作中からの引用であったり、
作品を補足する情報であったりする。
前情報となり得るのか?
それとも脳みそをこねくり回す迷惑な存在なのか?
続いて、映像作品をご紹介します。
『まともの国』の王女、まとも姫
彼女が住む世界は、ちょっとどころか、すんごく変な世界。
「さて、まともなミサイルを作るのにはどれほどの"でたらめ"が必要かね?」
「何人か処刑してもかまわないから"でたらめ"からとびきりいい"まとも"を用意してくれ。」
この二言だけで、貴方も首を傾げることでしょう。
私はファインダーを覗きつつ、心の中で傾げました。
金庫の中に飛び込んだ王女は、何故か見知らぬ国に飛ばされてしまう。
そこでワニに食われる、はい、頭から食べられます。
物語の中では、フランクだけど理屈っぽい言葉が次々飛び交う。
頭をぐるぐる働かせないと、理解が追いつかず、
置いてかれる。
まともな理解から一歩、一歩離れていく。
私"から"離れていくのか、
私"が"離れていくのか。
そしてそして、ひょんなことから王女は
強盗団の仲間入りをしたりもする。
周囲の空気に身を任せて、あれよあれよと状況が一変。
こちらは、黒マスクと拳銃を手にした王女の図。
ピュアな瞳で形だけ意味をなぞるように。
それは観ている自分を投影した姿のよう。
また、今作ではアニメーションの最中に、
ダンス表現がさし込まれています。
意識がぐいっと引っぱられ、また異なる世界に放り込まれる。
映像作品[ 約40分+CM作品 ]
音楽/上田大輔
アニメーション/砂川香菜絵
ダンス/清末奈津江
脚本/秋本祐真
コンパクトな部屋であるけども、設備の配置を工夫することで、
ミニシアタースペース を作ってしまった モノトニックの皆さん。
ディスプレイ方法、お客さんとのコミュニケーションの取り方など。
濃厚な作品以外にも細かな気配りを確認致しました。
3/6(水) が最終日となります。
WEST : 2-B にて上映/公開中!
(ぱんだ)














